岡本呻也著 文藝春秋刊 

ボツ原稿 ネットベンチャーに聞く「ネットビジネスの本質」

起業して儲かるビジネスをつくるには

 起業して儲かるビジネスをつくるには、何かを変える必要があるはずだ。起業にルール・ブレイクはつきものである。自分がやりたい仕事があって、それを主体的にやってみたいのなら、必然的に会社をつくることになる。サラリーマンとベンチャー起業家の最大の懸隔として、サラリーマンは「会社は入るものだ」と思っているが、起業家は「会社はつくるものだ」と考えていることがある。ここには天と地ほどの意識の開きが存在する。
 もちろん就職を選ぶ人の中にも「道は自分で切り拓く」という意思を持つ人間は多い。今日、彼らは起業家、あるいは独立予備軍だ。もちろん今まで述べてきたような才覚も知識も根性もない人間はむざむざ死にに行くようなものだから、起業などという大それたことを考えずに会社にぶら下がり続けたほうがよいだろう。その場合はぶつくさ文句など言わずに静かにしているべきなのだが。なかなかそう黙っていないのが常である。会社の枠の中にいると自分が見識のかけらもない主張をしていることに気がつかなくなってしまうから面白い。そういう社員が増えると、会社自体が結局立ち行かなくなってしまう。
 「会社は安泰である」という幻想は人を殺す。会社に属しているということは、能力のない人間がひとりで無防備に立っているよりは安定しているだけであって、起業家であった創業者がその会社に与えたアイデアやセンスや、思いついたらすぐに取りかかる行動力が尽きてしまえばどのような大企業でも先は危ない。特に高コスト体質になっているところに土手っ腹にインターネットの衝撃を受けている今日では、どんな大企業の命脈も保証の限りではない。
 とするならば、会社に対する観念をもう少し客観化する必要があるのではないか。会社に自分のパーソナリティの一部を仮託している精神的奴隷社員がサラリーマンの大半だが、これはいかにもまずい。会社のオーナーはあくまで株主であり、会社はあくまで資本によって操られる存在である。であるならば自分が株を持ってオーナーの一角を占めなければ、社命に一身を賭したとしてもそれは人格のない資本に操られていることに他ならない。そんなものに義理立てして自殺までする必要性が果してどこにあるだろうか。

b.pnga.png

サイト運営者は桜内ふみき氏をサポートしていますサイト運営者は桜内ふみき氏をサポートしています




人間力★ラボ
人間力★ラボ




人間力営業
人間力営業



「人間力」101本