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12/28 ベルガモ

ベルガモ

 朝8時半にローマの塩野さんに電話をして1時間ほど話す。今回は行き違いで会えないが、総選挙結果の分析、友人の政治家たちについて、塩野さんの最近の仕事について、文春の随想に書かれていた田中美知太郎や林健太郎氏とのことなどについて話す。面白かった。

 予約していた電車を逃したので、ミラノ中央駅に行って自動券売機で10:10発のベルガモ行きの切符を買って乗車する。1等と2等が途中で分かれている車両に乗ったら、車掌が検札に来て2等の連中を全部追い出して行った。ひとりになって快適。
 ミラノを出た列車は、だんだんと白く雪を頂いた山々に近づく。いい天気だ。車窓からベルガモの街が見えてくる。丘の上にぎっしり町並みが乗っていって、教会のドームや鐘楼やらが見える。これはすごい。
 丘の下にある新市街に駅があるが、この新市街の都市計画もかなり古いことがわかる。

 ベルガモの駅の売店でバスの1日券を買って、すぐに来たA1のバスに乗り、バスの終点まで乗って旧市街の上に行く。そこから日本ではついぞお目にかからない単線のケーブルカーに乗り換え、旧市街のさらに上のサンヴィジリオの丘へ。ずいぶん登った。空気が澄んでいる。この辺の池には氷が張っている。しかし気温が高いので快適だ。
 驚くほど美しいところだ。

 この丘の上に古城があり、ボランティアガイドに道を教えてもらって登れるのだが、ここから見るベルガモの旧市街の眺望は、この世のものと思えないくらい美しい。ルネサンスの優美さが丘の上に乗っていって、中世の塔も残っているのだが、その武骨さを覆い隠している。これもルネサンスの力か。
 イタリアアルプスが遠望できる。観光客が遠くの山を指さして「モンテローザ」とか言っている。先生、モンテローザは逆のほうですぜ。

コッレオーニ礼拝堂コッレオーニ礼拝堂 またケーブルカーで降りてきて、旧市街に門から入ってみる。この町はミラノとヴェネチアに挟まれていた。中世は大司教の支配下にあり、領主のコッレオーニはヴェネチアのために働いた傭兵隊長として有名だ。
 旧市街の中心のベッキア広場のロッジァには、ヴェネチアのサンマルコの獅子が誇らしげに掲げられている。ここがヴェネチア共和国の西端か。
 中世の雰囲気そのままの広場だ。その奥にロマネスクからルネサンスのファサードが美しいコッレオーニ礼拝堂がある。内部にあるフレスコ画はティエポロだそうだが、よくわからん。

 サンタ・マリア・マッジョーレ教会は昼休みで閉まっているので、あきらめてラジョーネ宮に入る。ボッティチェリが3点来ている。ジュリアーニ・メディチを描いたものと、磔刑復活後のキリスト像と、「聖母の物語」を1枚の絵に描いたもので、いずれもきれいに修復されている。マンテーニャの聖母子像を修復したものも展示していた。妙に意思の強そうなマリアに、目が逝ってしまっている幼子イエスが描かれている。
 宮殿に隣接している中世の塔も昼休みで閉まっているので、ジェラートを食べながら狭い石畳の道を歩いて、新市街から旧市街に上がってくるもう一つのケーブルカーの駅に行く。
 ケーブルカーの駅の横にあるカフェの絶景のテラスでビールを飲む。テラスからケーブルカーの線路が見下ろせる。正面にライアンエアーなどが使っているベルガモの空港が見え、飛行機雲が青空を縦横に切り取っている。スズメがパンくずを拾いにやってくる。1月と思えないほど暖かい。ゆったりとした時間が流れていく。

市民の塔の1階のローマ遺跡市民の塔の1階のローマ遺跡 午後2時半、ヴェッキア広場に取って返して、マッジョーレ教会が開くのは午後3時からなので、市民の塔に登る。この塔の1階も掘り返して下のローマ遺跡が見えるようにしてある。ちょうどこのヴェッキア広場がローマ時代のフォーラムにあたり、それに隣接している市民の塔の下の遺跡は、フォーラムの横の商店の立ち並んでいた地域にあたるようだ。
 コムーネはローマの街を継承しているものが多い。
 市民の塔の高さは57メートル。登るとそこから12世紀の家並み、いくつかの中世の塔、ルネサンスやバロックの教会のドームや鐘楼が折り重なるベルガモの町の優美なスカイラインが周辺の柔らかい緑と、茶色の革の町並みに溶け込んでいる。その向こうにロンバルディア平原を見下ろすことができる。とにかく美しい町だ。

 塔から降りて、すぐ向かいのドゥオモに入る。正面は後期ルネサンスからバロックだが、中はごてごてのバロックで、ロココも入っているかもという感じ。この町のものすごい財力を思わずにはいられない。さらにイエズス会の巨大な礼拝堂もすごい。20世紀半ばに在位した、近隣出身のヨハネ23世の記念室もあり、初めて法王の三重冠を間近に見る。

ヨハネ23世の三重冠ヨハネ23世の三重冠

 ドゥオモの向かい、コッレオーニ礼拝堂の並びのサンタ・マリア・マッジョーレ教会に入る。正面はロマネスクなのに、内部の下側はロマネスクのフレスコ画が残っているが、それ以外の堂内はほとんどバロックだ。しかしこの天井はおびただしい数の人体のストッコがボールト天井を飾るもので、こんなものはどこでも見たことはない。何だかわからないがすごい迫力だ。驚くべき独自の世界だ。

サンタ・マリア・マッジョーレ教会天井装飾サンタ・マリア・マッジョーレ教会天井装飾

 またこの教会の祭壇は、ベルギーやフィレンツェで織られたタペストリーで飾られており、やはりこの町の富の豊かさを感じさせる。祭壇周辺に戦争をテーマにした寓意画の寄せ木細工がある。ジョルダーノの絵の修復作業をやっている。
 今日はセーターを着てこなくて正解だった。

 またケーブルカーに戻ってきて下りケーブルに乗る。1.5ユーロ。着いたら1番のバスが待ってているので、それに乗って駅へ。
新市街には銀行がやたら多い。また他の都市の銀行の支店も多い。金融で栄えた都市のようだ。中央駅周辺はなぜか黒人が多く、治安が悪そうだ。
 すでに17:02のミラノ行きが入線しているが、一等の切符を予約しているのに一等車はないという。この車両は8年前にも乗ったが、デザインは最高にかっこいいが座り心地は最低という代物だ。2階席で寝ているうちに17:50ミラノ中央駅へ。

 ホテルで待っていると、川村さんが訪ねてきてくれる。電車でBacco Barへ。楽しく飲んで、川村さんのご自宅で午前3時過ぎまで飲んだくれる。歩いてホテルに帰る。



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これはあくまでも個人的な備忘のための旅行記であり、ここに書かれている情報を利用したためにどのような不都合があったとしても、当方は一切関知しませんので悪しからず。