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12/26 トリノ 王宮 ラ・モーレ・アントネッリアーナ

王宮

 ミラノ発09:10の列車でトリノへ。きれいな駅だ。この時期どの駅でもクリスマスツリーが飾られており、ツリーの手の届く範囲より下には、七夕の短冊や絵馬のように願いごとを書いた紙がたくさん貼られていて、それを読む人たちでにぎわっている。
駅前のインフォメーションで地図をもらい、うまいリストランテについての情報を尋ねると、2人がかりで5軒くらい親切に教えてくれた。
 この町はピエモンテの工業都市である。フランスの文化が強く、街並みも美しい。古代ローマの街区に沿った都市計画が行われており、公園や見事な騎馬像があるサンカルロ広場などに接続した大通り、ローマ通りの非常にきれいなアーケードを楽しみながらまっすぐ歩くと、王宮がある。
 ヒートテックで完全武装しているので、外歩きも寒くない。このトリノの王宮に至る広い道が、「ハウルの動く城」に出てきた広い階段のアプローチのある王宮のモデルだと私は勝手に思い込んでいる。そういうイメージがある。
 まずこの王宮に入ってみる。見学できるのは2階部分である。サボイ家は15世紀にツーロンから越してきて、17世紀のバロック期に王宮を完成させた。どこの王宮とも変わらないバロックの内装と武具のコレクションがあるが、内部はそれなりの洗練が見られる。

 この町の名物はチョコレートなのだそうで、王宮内のカフェでチョコラータ・ガルダというホットチョコレートを飲んで身体を温める。非常に甘い。
 そこから王宮の横手に抜けると、ローマ遺跡が発掘されていて、見事なモザイクが残っている。

聖骸布のあるドゥオモ聖骸布のあるドゥオモ
 さらにその横に、有名なトリノの聖骸布のあるドゥオモがある。この教会の鐘楼は、中ほどまではゴシックで、上部はルネサンス様式になっているというおかしなものだ。ドゥオモは昼休みで入ることができないのでやり過ごして横を通り抜け、王宮前のカステッロ広場を横切り、マダーマ宮殿に行ってみる。

 この建物は王妃が住んでいた建物で、王宮と渡り廊下でつながれていたが、この渡り廊下は火事で失われている。それより変なのは、王宮前広場に面したファサードはバロック風に装飾されているが、側面はレンガ積みのゴシックのままである。実はこれは王宮についても同様で、全面を装飾するだけの財力がなかったものと思われる。

マダーマ宮殿マダーマ宮殿
 その1階に入ってみると床が一面ガラス張りになっていて、建物の下のローマ遺跡を観察することができるようになっている。マダーマ宮殿はローマ遺跡を基礎として建てられた宮殿なのである。宮殿内部ではピサネッロの展覧会をやっているようだがこれはバスして、マダーマ宮殿の側面に回ってみると、おそらくムソリーニ時代に作られたであろう、イタリア統一を記念するモニュメントとなっている。

 その正面に続くヴェルディ通りをしばらく歩くと、イタリア国営放送RAIの建物がある。この放送局の発祥の地である。その向かいあたりの建物の壁に、国立映画博物館のポップと言うより露骨な宣伝がたくさん描いてあり、しばらく行くとトリノのシンボルとなっているラ・モーレ・アントネッリアーナの塔がある。この塔は19世紀後半に建てられた167メートルの高さを持つ、当時ヨーロッパ最高の建物だった。しかし非常におかしなデザインをしている。最初はシナゴーグとして建設が始まり、途中で国が買い上げてヴィットリオ・エマヌエレII世に捧げられたのだそうだ。

ラ・モーレ・アントネッリアーナラ・モーレ・アントネッリアーナ
 この建物の中に国立映画博物館が入っている。あまり映画博物館に興味はないのだが、塔の上に登ってトリノ市内を見物するついでに共通券を買ってみる。
 まずエレベーターに乗って上に上がってみよう。エレベーターは後からとってつけたもので、塔の中心線に沿って巨大な伽藍堂の中を垂直に上昇する。エレベーターの中から映画博物館の様子が見える。
 上に上がってみると、ガスがかかっていてすぐそばのポー川ですら見渡すことができない。しばらく見物してから降り、今度は国立映画博物館に入ってみる。

映画博物館内部映画博物館内部(中央に写っているのは展望台行きのエレベーター)
 この地域はイタリア映画産業発祥の地であり、ポスターなど映画関連の膨大なコレクションを持っている(「羅生門」とか「雨月物語」とか飾られていた)そうだが、あまりイタリア映画についての展示物が強調されていないので、私にとっては面白くも何ともない。というか、はっきり言ってつまらないテーマパークである。
 フリッツ・ラングの「メトロポリス」についてのセット画などの特別展示をやっている。この映画は、現在のハリウッド映画のステロタイプ的なストーリーの原型となったものだと私は思っているがドイツ映画だし、別にトリノの町とは関係がない。ロッセリーニやフェリーニの資料でも見せてくれたのほうがよっぽどありがたい。
 しかしながら外に出てみると、入場を持つ人々の列が長く伸びているのには驚いた。今日は休日なのか、大変な人出である。



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これはあくまでも個人的な備忘のための旅行記であり、ここに書かれている情報を利用したためにどのような不都合があったとしても、当方は一切関知しませんので悪しからず。