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1月11日 ウィーン


 この街ではほとんど中国のプレゼンスは感じさせない。しかし日本の観光客も、オペラ座以外の場所では見かけない。一番多いのは、韓国人のようだ。オペラ座では、韓国人は立ち見で、日本人が平土間に座っているが、街の中では韓国の若造の方が多い。
 サムソンやLGの広告は街なかでもたくさん見かけるし、実際にサムソンのスマートフォンを使っている人も見かけた。彼らは日本のデバイスを使ってくれる貴重なお客さんだ。

 今日は、ウィーンから一時間半ほどの距離にあるメルクというベネディクト派の修道院に行ってみようと思い、メールでガイドツアーを申し込んでいたのだが、シーズンオフらしく申し込みをシカトされてしまった。
IMG_5294.JPG 仕方がないので、とりあえずシュテファン聖堂に行ってみる。
 この教会も身廊に入るにはお金を払わなければならなくなったようだ。イタリアやオーストリアの観光的な教会は、21世紀になって急速に有料化が進んでいて驚かされる。
 ウィーンの中心街グラーベン通りをウインドウショッピングをしながら歩き、ベスト記念碑を見て、ペーター教会(Peterskirche)という素晴らしいバロックの教会に入ってみる。実に見事な装飾を持つ教会である。
 この時期、どの教会にも、キリストの生誕シーンをミニチュアで再現したものがある。これをイタリアではPresepio(飼い葉桶という意味らしい)という。どの教会もとても工夫して作っていて、これを回って歩くだけでも、キリスト教徒でなくても面白い。

IMG_5304.JPGペーター教会のバロックの内装。クリスマスシーズンだけになおさらすごかった。
 今度はコールマルクト通りに曲がって王宮のミヒャエル門の方にやってくる。門前のミヒャエル教会に入ってみる。バロックの内装ではあるが、後陣以外は非常に簡素である。
IMG_5357.JPG王宮前のローマの遺跡。 ミヒャエル門の前の古代ローマの遺跡をあきずに眺める。ウィーンの街は2000年近く前のローマの街の上に立っている。

 それからデーメルに行ってまたケーキを2つ食べる。なんか毎回このパターンである。

IMG_5395.JPG  デーメル。飯も食べられるみたい。
 それから、「することがないなあ」と思いつつ、スペイン乗馬学校を横目で見て、「ばらの騎士」の大きな垂れ幕につい誘われて国立図書館に入ってしまう。入ってから、そういえばここも前に来たことあるなと気がついた。
IMG_5434.JPG国立図書館「バラの騎士」の展示。 ハプスブルグ家の膨大な蔵書を所蔵する美しい図書館なのだが、中央部で「ばらの騎士」作曲100年記念ということで小さな展示をやっている。いろいろとネタを見つけるものである。「ばらの騎士」は、ウィーンの郊外の貴族の屋敷やら居酒屋やらを舞台にしたオペラで、初演はドレスデンなのだが、この図書館は原作者のホフマンスタールと作曲家リヒャルト・シュトラウスの、オペラ制作についての往復書簡や楽譜、初演のパンフレットや映像化されたときの古い資料などを持っており、それを展示しているのだ。舞台衣装の原画など、なかなか興味深い。

IMG_5463.JPG何がおもしろいんだか・・・ それからまた歩いて、アルベルティーナ美術館にやってくる。1階のフィルムミュージアムでは、小津安二郎の上映をやっているようだ。ヨーロッパでは小津の人気は不動だ。
 2階に上がって常設展示の、この美術館が持つ素描画のコレクションを見る。デューラーが描いた、今にも動き出しそうなウサギの素描や、ラファエロやエゴン・シーレの素描を驚きつつ見る。この美術館は、貴族の館を転用したもので、貴族の生活文化を知ることもできる。ミケランジェロの展示があるようで期待していたが、2日前に終了していた。ジュリオ2世の肖像画も来ていたのに・・・
 美術館を出ると、目の前がオペラ座の裏側になっているのだが、いったんホテルに戻って着替えて再びオペラ座に向かう。

 ウィーン国立歌劇場 ドニゼッティ作曲「ランメルモールのルチア」
 大満足! やっぱりオペラはこうでなくっちゃという感じ。昨日との違いは、指揮者のカンパネッラがちゃんと全体を把握していたこと(昨日は指揮に必死で、これができてなかったのでは)。指揮者は手慣れたもので、音楽と舞台が手に載っているという感じ。
 ソリストは、ルチア(アニック・マシス)とエドガルド(ピョートル・ベチャワ)はすばらしくて、ルチアの兄貴をやっていた日本人の甲斐栄次郎も、ふつうに歌っていた。合唱もよし。「狂乱の場」も迫力満点だった。
 演出は、「100年前のものです」といわれても納得しそうなほどオーソドックスなもので、小芝居もなし。これでいいんだと思う。すごい悲劇なんだけど、ニタニタ気色悪く笑いながらオペラ座を後にする。

 時間がないので、またアルベルティーナ美術館に戻ってきて、1階にあるおなじみのアウグストゥスケラーで、またアコーディオンが演奏する「第三の男」を聞きながらウインナシュニッツェルを食べてワインをがぶ呑みする。


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