3月25日 ニュルンベルク




 16時56分フルダでミュンヘン行きに乗り換える。ドイツでは時刻表を見かけないが、駅に必ず、各町から何時にどこかへ行くにはどう行けばよいかが書いてある小冊子が置いてある。効率的とは思えないが、これがドイツ流なのだろう。ICEには喫煙車両、携帯OK車両、禁煙車両、携帯禁止車両と4パターンあるようだ。ホームのどこにどのタイプの車両が着くのかわからないので、たいへん不便である。列車はヴュルツブルクに停車する。シーボルトの出身地である。

 18時20分ニュルンベルグ着。「ドレスデンで予約したホテルはどこかなぁ」と思ったら、駅地下を地上に出た目の前だった。荷物を置いてオペラハウスを覗きに行くが、今日やっているのは私には歯が立ちそうにもない現代音楽的な演目なので諦めて、駅に行ってウィーン行きの電車を予約する。
 また城壁の中にとって返して、ニュルンベルグの古い町並みを楽しみながら夜の散歩をする。町はなかなかにぎやかだ。石畳の道をどんどん歩いていくと、ゴシックの時代の教会や建物が次々と現れて目を楽しませてくれる。街を見下ろす丘をむ眺めると、15世紀から16世紀に現在の形に完成されたカイザーブルクの城がライトアップされて、雰囲気満点である。
 街の中心、聖セバルドゥス教会に隣接したソーセージの名物店ブラートブルストホイスレに行って座る。この町の名前を冠した、ニュルンベルガーという小ぶりのソーセージを食べさせてくれる店である。

聖セバルドゥス教会とブラートブルストホイスレ聖セバルドゥス教会とブラートブルストホイスレ ビールを飲みながら待っていると、ブリキの容器に入ったポテトスープが運ばれてくる。素朴としか言いようがない味である。モーゼルワイン(Q.B.A)やシュナップスも頼んでみる。
 相席の韓国人ビジネスマンが、ドイツのビジネスマンと英語でしゃべっているのだが、異様に会話の内容が乏しくて悲しい思いをする。大きめのテーブルに相席なので、いやでも耳に入ってくるのだが、滅茶苦茶空疎な会話をしていて聞き苦しい。この町が生んだ北方ルネサンス最大の画家デューラーを「知らない」と言っているのには参った。
 ニュルンベルガーは豚ロースなのだが、この手のソーセージは「ニュルンベルガー・ソーセージ」といわなければならないと厳しく定められているらしい。
 ビールジョッキでの乾杯は、ジョッキを割らないようにするために底を合わせるのだそうだ。隣のドイツ人の話を聞いているとかなり勉強になる。ドイツの兵役は9カ月から6カ月、社会奉仕は兵役より2カ月長いのだそうだ。
 あと、「中性を表す定冠詞のDASは、子供だと男の子にも女の子にもDASでいいんだ」などと話している。そうか、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」でエヴァのことをDAS FREUREINといっているのは、エヴァが大人になりきっていないということを示しているんだな、と妙なところで感心する。
 満腹になったのでホテルに帰って寝る。

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これはあくまでも個人的な備忘のための旅行記であり、ここに書かれている情報を利用したためにどのような不都合があったとしても、当方は一切関知しませんので悪しからず。