3月19日 マントヴァ



 ホテルのまずい飯を食べてタクシーを呼んでもらい、駅へ向かう。モデナの駅でトランクを預けておこうと思ったのだが、やっぱりコインロッカーはない。仕方なくトランクを抱えて9時13分発のマントヴァ行きの各駅停車に乗り込む。今日は楽しみにしていたマントヴァ行きである。

 マントヴァはポー川の中州に作られたヴェニスのような島の町で、ゴンザーガ家の下で栄え、イザベッラ・デステが嫁いだことでも知られている。芸術を振興し、レオナルド・ダ・ビンチも足跡を残している。オペラ・リゴレットの舞台でもある。
 電車が遅れている。何と単線なのである。途中の駅で、のんびりと対向車を待ち合わせてから発車する。マントヴァの駅に着いたのはいいものの、やはりトランクを預けるところがない。本当に困ったものだ。駅前のホテルに行って「預かってくれ」と頼むもののあっさり断られて、やっぱりフェラーラの時と同様に「ドゥカーレ宮に行け」といわれる。仕方がないのでタクシーに乗って、ドゥカーレ宮に行き、入場してから預かってもらう。

ドゥカーレ宮ドゥカーレ宮 ゴンザーガ家の居城であるドゥカーレ宮は、13世紀から17世紀にかけて建てられた大きな城で、部屋数は500、2万5000平方メートルもあるという。城の中はガイドについて歩くことになっているのだが、このガイドというのがドイツ語とイタリア語のグループしかない。仕方がないのでドイツ語のグループについて回るが、何を言っているのかさっぱりわからない。

 鏡の間、婚礼の間と、順番に回る。描かれているのはマニエリスム絵画である。ゴンザーガ家の紋章は4つの鷲だ。
 とにかく広い。夫婦の間は、この後の裏手にあるサン・ジョルジョ城の北の主塔にあたるのだがそうだが、マンテーニャの描いた喜びのゴンザーガ家が描かれている。威厳に満ちた表情のゴンザーガ家の人々が描かれている。上の方をみると、天井に描かれた青空から部屋を覗き込む人々やクジャクなどだまし絵が描かれており、遊び心が満ちている。いかにもルネサンス風の背景である。ドイツ人はよく調べてきていて、ガイドを差し置いて自分たちで解説している。当時の衣装もよく分かる絵だ。ストッコや装飾から初期バロックの作品ではないかと思う。
エルベ広場エルベ広場 落ち着いた庭に面した川の間も面白い。マントヴァ周辺の川が、老人の姿で表現されている。星座の間では、星座を天井いっぱいに描いてある。

 イザベッラ・デステの部屋は、入り口わきの1階に並んでいるいくつかの小部屋だ。当時の生活を描いた装飾は1515年年から1519年につくられたもの。1522年に完成した。居室は50平方メートルほどで、楽器などをモチーフにした落ちついた装飾が施されている。いかにも女性の居室である。

 トランクを預けたまま城から出て、街を歩く。城の前に「リゴレットの家」というのがあると地図に載っていたので、その辺の路地をうろつくが、何もない。骨を折り損である。ドゥオーモだのマンテーニャの家だの見ながら歩く。

エルベ広場

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これはあくまでも個人的な備忘のための旅行記であり、ここに書かれている情報を利用したためにどのような不都合があったとしても、当方は一切関知しませんので悪しからず。