3月18日 ラヴェンナ




 いよいよ、5世紀初めに西ローマ帝国の首都となったラヴェンナを見て回ることにする。まず駅前の自転車屋で、自転車を借りる。街の中心部を横切って、サン・ヴィターレ教会に向かう。この教会の内陣には、素晴らしいモザイクがある。「従者を伴うユスティニアヌス」である。このモザイクのユスティニアヌス帝には実に威厳がある。

 またこの教会も高さ30メートルの大ドームをもつ大規模な建築ながら、非常に面白い。ドーリス式の柱に副柱頭のある初期のビザンチン建築だ。8角形の形をした集中会堂式で、8本の柱の間に2本の円柱が二層あり、2層目は周歩廊になっている。昔は女性はここから礼拝したそうだ。かなりの高さだ。内部には、後世ほどこされたバロック的な装飾も多い。

聖ヴィターレ教会聖ヴィターレ教会 この教会の敷地の中に、ガラ・プラキディア霊廟という小さなお堂がたっている。庭の中に、小さな、まったく素朴な外観のお堂がある。鳥の声が響いて、芝生は青いし、さわやかでいい感じの朝である。
 ここに祭られているガラ・プラキディアは、ローマ帝国の皇帝テオドシウスの娘で、西ゴート族に捕虜になったときにアラリック王の後継者と結婚するが、夫が暗殺されて出戻り、その後再婚した相手の子供が西ローマ皇帝となるがその後見人となって統治を行ったというややこしい人物である。
 この小さなお堂の空間は、モザイクで埋められている。モザイク画の主題はキリスト教なのだが、細かい装飾の豊富さには目を奪われる。またドームの支え方が複雑で、ほどよい大きさの堂内を変わった線がうねっているのも面白い。この天井を全てモザイクで埋め、小さな明かり取りの窓から最小限の光で見るようになっている。大きな礼拝堂でモザイクを見るのとは少し違った体験をすることができる貴重な空間である。

 また自転車で走り始める。どうやらこの町はみんな自転車で移動することになっているらしい。自転車置き場が市内のあちこちにある。自転車置き場といっても、自転車の前輪を入れて、チェーン式のロックをかけるための鉄の輪が置いてあるだけだが。
子供の行列子供の行列 広場で大勢の子供たちが、仮装をしてはしゃいでいる。親も同伴している。どうやら何かの祭らしい。非常にかわいらしい仮装なので、学校の引率者らしいおばちゃんに、これはいったい何のお祭なのかと問いかけたところ、まったく通じない。おばちゃんは必死で「スコラマ・ラルナ!」「スコラマ・ラルナ!」と繰り返すので、「どうやらこれはスコラマ・ラルナという祭りなのだろう。日本に帰ってから調べてみよう」と納得して帰ったのだが、スコラマ・ラルナというのは学校の名前なのだった。
 私は祭りの名前が知りたいのだが、イタリアのおばちゃんは学校の名前をくり返して教えるという、よくありがちなまぬけなことなのであった。

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これはあくまでも個人的な備忘のための旅行記であり、ここに書かれている情報を利用したためにどのような不都合があったとしても、当方は一切関知しませんので悪しからず。