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第七章 相手の心をつかみ、相手の心に近づく


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お客さまの感情は貸し借りで計る



ここまでお話すると、「もうわかったよ、お客さまの感情や心を考えながら仕事をすればいいんだろう」と思いになるでしょう。しかし、あまりにも過剰にお客さまの満足にこだわって、仕事を増やしてしまうのも、かえって大変ですよね。なんとか最低限のコストで、お客さまの感情に対処する方法はないものでしょうか。お客さまをフォローする仕事量はどのようにコントロールすればよいでしょうか。

そこでこのような考え方をするとよいと思います。お客さまに一所懸命はたらきかけを続けていくと、お客さまの心の中に、「この営業マンには借りができたな」と思う瞬間があります。あるいはお客さまのところに出かけるのに、遅刻をしてしまったら、こちらに少し借りができたことになってしまいます。少なくともお客さまは「ちょっと貸しができたな」と考えるでしょう。
つまりお互いの気持ちの中に、貸し借りの感情というのができてきまです。この貸し借りを基準にして、特定のお客さまのためにどのくらい力を入れるかを考えるというのも、ひとつの基準になるでしょう。

お客さまの気持ちの中に、「あいつには借りがあるからなぁ」という気持ちがあれば、多少営業マンの対応が悪くても許してもらえます。こちらの貸しがどんどん減っていって、お客さまから借りている状態になると、これはもう危険水域を突破しています。だからなんとかお客さまに貸しをつくるようにはたらきかける必要があります。それは商品の値引きとか、納入期間を早めるといった直接コストが発生することではなくことではなく、たとえば遅刻をしないとか、誰かを紹介してあげるといった本筋に関係のない話でよいのです。

この本筋に関係のないところでいかにお客さまに貸しをつくることができるかというのも、まさにできる営業マンが持っているテクニックの一つでしょう。
あるカーディーラーのトップセールスマンなのですが、貸し借りをものさしにして七〇〇人のお客さまを一人で管理している人がいます。この人は、新車のセールスから納入までの間にお客さまに「借りがある」という感情つくってしまうことを心がけているそうです。
たとえば、値引きをするにしても単純に値引きするのでなく、「これはあなたのために特別に値引きしますからね」と一言声をかけるとか、絶対に遅刻をしないとか、些細なことで嫌みでない貸しをつくっていくのです。
車の点検の時も、普通であればサービスマンが取りに行くのですが、この人はわざわざ原付バイクに乗って自分で取りに行くのだそうです。七〇〇人もいれば、平均して一日に三台車の出し入れをしなければなりません。それを、絶対に遅刻しないようにしながら三台の原付バイクを使って繰り返しているのだそうです。それによって、お客さまに、「あいつは自分のできる範囲でがんばってやってるんだなあ、自分には彼に借りがあるな」という感情をうまくつくっているわけです。

電話で点検を勧めるときにも、そのお客さまに借りの感情があるなら、食事時であろうが、ドラマを見ている時間帯であろうが関係なくじゃんじゃん電話をしても、お客さまは怒らないそうです。そりゃそうですよね、負い目がある人から連絡があって、食事が中断されたくらいで怒る人はあまりいないでしょうから。
貸し借り関係を見ておくことで、営業自体もとても効率的に行えるようになっているわけです。
このようにお客さまの感情面につねに気を配って、借りがあるか貸しがあるかを判断しながら、借りのある人はちゃんとフォローし、貸しのある人には頼み事をするように、はたらきかけ方を変えていくのです。

また、お客さまにNOを言われてしまったら、そこで商談が終わってしまって先に進めません。ということは、自分のリードしたいところまでゴールするためには、お客さまからNOを言われないようにしなければならないわけです。
そのためにはどうするべきでしょうか? お願い事をする時には、最初からゴールを狙わずに、負い手が絶対断りそうにないことから始めて、徐々に本丸に迫るというテクニックが一般的です。
つまり小さなYESを積み重ねるのです。「そのくらいのことならいいか」と相手に思わせながら、気がついた時にはかなりゴールに近づいているというのが、できる営業マンがよく使う手です。



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人間力営業 目次

人間力とは「相手の心をうごかす能力」のこと

欲を抑えよう

 第一部 できない営業マンの犯している3大タブー

第一章 「【相手】と【自分】は違う」ことが徹底的にわかっているか


ジコチュー営業がダメな理由 「人間力」の最大の敵はジコチュー

第二章 お客さまと「心が通じ合って」いるか


なぜいつまでたってもお客さまの心に訴えられないのか

第三章 営業の突破力は「心の底から相手の望みをかなえよう」と思うこと

「とりあえずノルマをこなそう」では、いつまでたっても這い上がれない

 第二部 「人間力」のUPのために

第四章 「人間力の三要素」その一 心の窓を全開にせよ


「人間力の三要素」は人間関係の必殺技

第五章 「人間力の3要素 その二 いつもリラックスして仕事する


ガツガツしていては、お客さまは逃げてしまう

第六章 相手に気を向けてよく観察し、相手の望みをかなえよう


相手を理解する前に売っても売れない

 第三部 お客さまの信頼を獲得しよう

第七章 相手の心をつかみ、相手の心に近づく

相手の心をつかみ、心に近づく3ステップ

第八章 相手の心をゆりうごかす

潜在ニーズにヒットさせれば、相手の心は大きくうごく












人間力とは、「大人になること」と見つけたり













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“オープンソース型ビジネスマン”の生きる道 目次オープンソース型ビジネスマンの生きる道


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人間力ラボ 「人間力」とは相手の心に働きかけて、人を動かす力のこと