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「人間力」とは、大人になることと見つけたり

心を読んで、 心を掴んで、心を揺さぶる







インタビュアー 飯坂彰啓
答える人    岡本呻也

人間力の定義 
「人間力」とは、仕事ができる人や、健全な日常生活をおくっている人が持っている、すぐれた社会的能力のこと
=相手の心にはたらきかけて、人を動かす力

飯坂  今までの日本企業の商談というのは必ずしもそうではなかったんですよ。

岡本 なるほど、系列構造の中で支配関係がはっきりしているから、あんまりセンシティブにならずにすんでいたということでしょうね。

飯坂  ルートセールスの方が多いですからね。新しい案件であっても、力関係によって商談の帰趨が決まってしまったりするわけだから。
 いかにエコノミクス的に優れた新しい提案であったとしても、それを取り引き関係全体でトータルに判断しますから、いかに相手に恩を売れるかとか、系列関係に支障を与えてしまわないかとか、互いの会社の上層部の誰かのメンツをつぶしてしまわないかとか、が重要なわけであって、本人のネゴシエーションのスキルはたいして問題ではなかったのかも。
 今では流通のチャネルもずいぶん変わってきていると思うけど、

岡本 現代のビジネスでは、新しいディールは自分で押しかけて作っていくものですよ。ルールブレイクをして、どのようにこちらが商談を動かしていくかの問題ですよね。
 つまり重要なのは、まず相手のニーズをつかむことなのですが、その次は言い方がすごく悪いんですけれど、相手をどのようにしてコントロールするかなんですよ。

飯坂  商談の相手の背後にいる人も含めてね。

岡本 それ重要ですね。その時に、相手が系列企業で同じものを供給する能力を持っているのであるならば、それに対処する方法がスキームの中にあらかじめ織り込まれていなかったらバカですよ。相手の系列のサプライヤーをどのようにして外すのかあらかじめ手を打ってから交渉に望まないと。
 それは早い話、「どう見ても自分たちと取引したほうが絶対にお得ですよ」といえるような形を作るということですよ。品質・値段・納期のトータルで見て。
 その提案書が相手を通して系列のサプライヤーの手にも渡るということも計算に入れておくのは当然のことです。
 ルールブレークをして突破するということは、すべての状況を踏まえたうえで自社の優位点を確保するということなんですから。ギミックは使えないわけです。

飯坂  確かに金融の世界でも、相手に一歩譲ってやったほうが、回りまわって自分にリターンがあるということは、商談の時に意識しているかというと、そういうのはなかなかないかもね。

岡本 でもコンペティターはそこまで考えてつくったスキームを提案してるかもしれないんですよ。と言うか、勝つためにはそれをやらないといけないってことですよ。

飯坂  しかしそこまで行くと、「人間力」の範疇をはずれてるんじゃないですか?

岡本 とんでもない、これこそ「人間力」なんです。
 「人間力」の範疇というのは、相手の心を読んで、相手の心を掴んで、相手の心を揺さぶること、今話しているのはその「相手の心の揺さぶり方」の話なんです。

人間力とは、「大人になること」と見つけたり

「人間力」エピソード101本

人間力とは、「大人になること」と見つけたり