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   「人間力」とは、大人になることと見つけたり

  とりあえず功利的なレベルの
  「人間力」を身につけよう







    インタビュアー 飯坂彰啓
    答える人    岡本呻也

人間力の定義 
「人間力」とは、仕事ができる人や、健全な日常生活をおくっている人が持っている、すぐれた社会的能力のこと
=相手の心にはたらきかけて、人を動かす力

飯坂  最初の話に戻るけど、「人間力」を扱う場合に、功利的な観点で扱っているのか、道徳的な観点で扱っているのかを常にモニターしておかないといけないと思うね。

岡本 そこはまちがいなく功利的、プラクティカルな観点でなければなりません。
 まあそれがなぜかと言われると、難しい問題ではありますが、世の中は基本的にはまず最初は功利的なところで成り立つということなんでしょうね。それで、それはなぜなのかなと深く考えていくところから、人間はなんのために生きているのかとか、良いこととは何か悪いこととは何か、人間はどこから来てどこへ去っていくのかということを考え始めるんでしょう。だから道徳的な観点が出てくるのは後からのことではないでしょうか。
 「なぜ人を殺しちゃいけないのか」という問題に対する解は、殺さない方が自分が得するからですよ。だけど後づけで宗教的・道徳的な理由づけができてきたんじゃないですかね。

飯坂  ところが江戸時代から敗戦までの日本においては、道徳的な観念のほうが太宗を占めていたわけで。それでもって道徳的な観点のままで戦後も生き続けた人は、成功者になることはできなかったわけです。おそらく道徳的な観念と功利的な観念をうまくバランスさせた人が成功してきたわけじゃないですか。

岡本 まったくもってそういうことなんですよ。
 戦前の日本の社会、武士道的な建て前が世の中全体を覆ってしまったファナティックな社会というのは、かなり異常なんです。しかし、日本人全体がそうだったのかというと、商人の社会はやっぱり違っていたりするわけです。満州にわたって匪賊と商売していたような連中は、決して「皇国とともに滅びよう」などとは思わなかったでしょう。
 
飯坂  でしょうな。
 
岡本 という現実を考えれば、功利性の方が先にあるんだと思います。しかし、功利性しか考えないのであれば、世の中は前に進まない。芯になるものとか、世代から世代へと受け継がれるものがないと世の中は続かないと思うんです。それは道徳的なものを含んだ価値観だと思うんですね。それが文化ですね。
 まともな大人のコミュニケーションでは、そこまで見せなかったら、例えば「功利的な観点からだけで、どうすれば相手とよい関係を結ぶことができるか」というテクニックだけでやっていたのでは、個人同士の関係はそこで終わっていますよ。10年持たないでしょう。

飯坂  ということは、「人間力」講座のテーマというのは、功利的なエッセンスから、道徳的なテーマをいかにして摂取するかということなんですか。

岡本 いやー、それは違うんですよ。これはビジネスマン向けですから、とりあえず功利的なレベルの「人間力」を身につけましょうというのが目標なんです。
 そこまで行っていないから、ビジネスの現場で問題が起きているわけですから。

人間力とは、「大人になること」と見つけたり

「人間力」エピソード101本

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