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「人間力」とは、大人になることと見つけたり

「人間力」を定義すると







インタビュアー 飯坂彰啓
答える人    岡本呻也

岡本 うん、ですからね、わたしが講演でお話ししている「人間力」の定義は、道徳的なものも含めて、どう言っているかというと、

「人間力」とは、仕事ができる人や、健全な日常生活をおくっている人が持っている、すぐれた社会的能力のこと =相手の心にはたらきかけて、人を動かす力

 これが功利的・道徳的な意味を含めた「人間力」の定義です。つまり、知力や体力より、他者とつながる能力にフォーカスしているわけです。

飯坂  その「人間力」を持っていない人から見てみれば、たとえば営業で仕事をガンガン取ってこれるような人は、「何かコネがあるんだろうか」とか「接待をガンガンやってるんだろう」とか、そういう邪推をするわけですよ。
 だけど「人間力を持ってる人は、そんなことやっていなくて、純粋にうまく相手に働きかけているんだよ、スキルの面からトレーニングすることができるんだよ」というふうに理解してもらって、トレーニングしていくというのが究極の目標なんだと思うけど。

岡本 まったくその通りです。コネで営業していたとしても、メッキはすぐに剥げちゃいますからね。

飯坂  ところが、コネがない人はそういうふうに思っちゃうんですよ。

岡本 まずそう思ってしまう時点で、「人間力」がないですけどね。自分の努力以外のものに責任転嫁しちゃってるわけですから。
 ぼくは思うんですが、編集者という仕事は、「人間力」を磨くのにすごくいいポジションなんですよ。どうしてかっていうと、編集者って自分では何にも持ってない人間なんです。飯坂さんみたいに高等数学の知識やテクニックがあるとかコンピュターが使えるとか英語ができるとか、そういうのはなくってね、ただなんとなくつぶしの利かない雑学という知識を持ちながら、現場でなますを切り刻んでいるような人たちのところにふらりと行って、おいしい話を取ってくるなんていうのは、まさに「人間力」がないとできない仕事なんです。
 それから、文章をまとめるときにも、まず自分が書きたいことを書いて、それを次に読者の立場になって読みやすいように意味を考えつつ推敲し、読者の興味を引くように考えて見出しやタイトルをつけるわけで。

飯坂  例えば法律の専門家であろうが、電子物理学の学者であろうが、「人間力」がなければいい仕事はできませんよ。たとえはあまりよくないけど、パキスタンのカーン博士がいかに優れた原子力の専門家であろうとも、「人間力」がなければ北朝鮮に対してあのようなディールはできないわけです。

岡本 オッペンハイマーに「人間力」があったのかどうかという話になってますね。
 ということはどういうことかというと、やっぱり「人間力」というのは仕事ができる人が持っている力ということになっちゃうんです。

人間力とは、「大人になること」と見つけたり

「人間力」エピソード101本

人間力とは、「大人になること」と見つけたり