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オープンネットワークでないと勝てない

 お客さんにとってほんとうに価値あるものを提供しないといけないことは分かったんですけど、自分たちが作ったものにそういう価値があるかどうかって、どうすれば分かるんですか。

 それは、マーケットが判断するんだよ。市場で高く売れるものは珍しくて役に立つものだし、安値でたたき売られるものはお客さんにとって値打ちがないものだ。

 なんとしても市場で高く売れるものを作りたいなら、特許を取って権利を保護するか、他の会社を全部買収して市場独占して高い値段を無理矢理つけるか――タコツボ社会でやっている談合的な寡占はこれの変形だね――あるいはすぐれた商品力やブランド力で他社のものを引き離してお客さんに「これが欲しい!」と思ってもらうしかないだろう。

 というわけなので、お客さんが、「どうしてもこれが欲しい」と思わずにいられないような優れた商品をつくるためには、何度も繰り返して言っているけれど自分の会社のリソースだけでは足りないから、他社とネットワークを組んで勝負をしなければならない時代に入ってきているんだ。

 そうですよね。だけど、タコツボおじさんたちは談合が大好きで、「市場での自由競争なんかやりたくない」と思ってるんですよ。ゴルフ以外の「コンペ」は嫌いだもん。「市場主義は生き馬の目を抜く恐ろしい世界だ」と言って、みんなの不安を一生懸命煽ってますもんね。

 そういう姿勢って、会社の外に出てきたがらなくてネットワーク能力がないことと密接に結びついているような気がするんですけど。だってなんか閉鎖的じゃないですか。ネットワークとマーケットの関係ってどうなってるのかな。

 これはぼくもまだはっきり確信があるわけじゃないけれど、こんな感じじゃないかなぁ。

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 マーケットというのは、お客さんが商品と出会って、その価値を判断する場所だよね。いろんな商品がぶつかり合う情報の交差点でもあるから、市場で行われている競争は公平じゃないと意味がない。必ず不正をやる人は出てくるから、それは市場の番人を置いて最小化する必要がある。それ以前に自由市場を否定したり、自分だけは市場競争の外にいたがるタコツボおやじは論外だな。

  お客さんは市場の向こう側にいる。会社はその向こう側のお客さんに対して商品の宣伝をするだけでなくて、自分たちの会社がどういう商品を作りたいと思っているのか、そのためにどのような取り組みをしているのかなどについて、オープンに情報を開示して説明をしなければならない立場にある。

 最近では、企業の社会的責任がますます意識されるようになってきましたしね。大企業が顧客や社会に対して持っている影響力からすれば、当然のことだと思います。グローバルに活動している企業がたくさんあるんですから。

 で、ネットワークというのは、市場のこちら側で、商品やサービスを提供するために協力し合う関係のことなんじゃないだろうか。ある目的のためにパートナーシップを組んだ企業同士は、自分たちの持っている情報を隠すことなくオープンにする必要があるし、お互いが逃げずに自分の責任を果たさなければならない。
 そういうことを含めてお互いが信頼できる関係を作る必要があるね。ここでも、お互いのコミュニケーションを媒介するのは情報だよ。だから情報を制する者が、マーケットやネットワークを制すると言えるかもしれない。

 義理や人情でガチガチに縛った末にやっとお互いが信用できるというタコツボ社会でなく、契約の重みに基づいたオープンなネットワークというイメージでしょうか。

 うんいいね、そんなところかな。いずれにしても、会社は開放系の世界に位置しているわけで、どんなに嫌だと思っても必然的に自由競争の中に存在しているんだから、その世界の掟である透明性を高めること、ちゃんと情報開示すること、説明責任を果たすこと、そして公平な競争をすることができないと、この競争ネットワークからは疎外されてしまうことになるだろうね。

 その先は教わらなくても分かります。
 ネットワーク力もないし、市場に対する理解も乏しい亀田部長たちがてっぺん近くに座っている当社は、情報をオープンにしていないからいい提携先と組めないし、マーケットでも負けることが多いということなんですね。しくしく。

人間力とは、「大人になること」と見つけたり

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