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「顧客にとっての価値」を追求する

 「心の中を読む」と言っても、べつに当てものじゃないんだよ。むしろ、みんな自然にやっていることでね。これも「人間力」の一部なんだよ。

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  お客さんの気持ちを分析できなければ、プロとは言えない。専門でその仕事をやっている人は、少なくとも専門分野に関しては、お客さんよりも知識を持っているからね。

 で、すごく逆説的なんだけど、お客さんが目の前にやって来ているときには、お客さん自身も自分が客であるということが分かっているんだ。だからお客さんは、こちらの対応できる仕事の範囲のことしかリクエストしないもんなんだよ。

 実は、こちらが仕事として対応できる範囲のほうが限られている。その限られた範囲の中で、「お客さんがほんとに必要としているものはいったい何なのか」を必死になって考えれば、お客さんの心の中の分析は十分できるはずなんだ。

 ふーん。仕事に関連することだったら、人の心の中身が推測できるということですか。でも、お客さんがほんとに必要としているものって、いったい何なのかしら?

 そんなことも分からないのかい?

 それが分かれば苦労はないじゃないですか。

 それは、お客さんにとって価値のあるものだよ。

 それはそうですね!

 だから、お客さんの利益を考えるプロフェッショナルであれば、「価値とはいったい何なのか」を真剣に考えるようになるはずだ。

 しかし、タコツボに入っていれば、「価値とは何か」なんて本質的なことを考える必要はないわけですよね。わたしなんかこの前、亀田部長に「そんな本質的なことを言ってもしかたがないだろう」と怒られちゃったんですから。
 サイアクですよ、まったく!

 ジコチューだからね。だけど「顧客のニーズを満たしてあげたい」と心から思えば、「価値とは何か」を深く考えざるをえない。

 そして「顧客にとっての価値」を、仕事を通して実現するためには、今までの仕事のやり方や、アイデアの出し方を大きく変えなきゃならないことに気がつくはずだよね。生産性を上げれば価格を下げられるはずだし。そうすると「身近なところから改善し、改革していこう」という動機が生まれるはずだ。

 つまり、「顧客重視の姿勢」が、自分たちの姿勢を決定することになる。
 そこに気がつかずに、お客さんのニーズに目を向けることなく、「われわれはこのままでいいんだ」と高慢に思っている限り、絶対にカイシャは変われないだろうなぁ。

 「ウチはその仕事、やってませんから」と亀田部長が言った瞬間に、この会社は変われないということですね。悲しいなあ。亀田部長たちは、お客さんの利益よりも、自分たちの会社の都合を優先してるんですね。
 しかも、先方は合理的経営でここ数年増収増益の有名企業なんですよ。向こうの担当者には、こっちのレベルがばれちゃったんじゃないかなぁ。

 いいねえ、そういう会社は。ウチの会社が属しているタコツボ社会では、「談合によって顧客の利益を奪ったとしても、自分たちが生き残るためにはいたしかたない」という考え方すらある。「談合するのは自分たちの権利だ」と開き直ったり、むしろ亀田部長なんか「談合破りは罪なことだ」と勘違いしてるからねぇ。

 そうやってタコツボ社会を守っていけば生きられる時代は、もうとっくの昔に終わったのに……。
 市場は国際的に開放されましたから、タコツボ社会は崩壊したでしょうね。

 だからタコツボから飛び出して、今までつき合いがなかった新規市場や取引先を積極的に開拓するべきだと思います。そういう新しいビジネスをつくるチャレンジの時代ではないでしょうか。タコツボに閉じこもっている場合じゃないですね。

人間力とは、「大人になること」と見つけたり

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