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2.JPG 前回、読者のみなさんからたくさんのご投稿をいただきました。ありがとうございます。筆者はすべて拝見しましたが、失礼ですけど涙が出るほど笑わせていただいたケースもいくつもありました。カイシャってホント、不思議なところですよね。

 さて、今日はその中から、カイシャの組織風土についてみなさんが感じておられる一般的な違和感についてよくまとめられているものをご紹介しましょう(文意が通りやすいように一部修正しています)。

○『私の所属する会社は、まさにこのような「組織の風土に根ざした問題」を抱えつつ赤字を続けています。大手重電企業のグループ企業で従業員約500人以上の中堅レベルなのですが、会社としてのビジョン・コンセプトがとにかく見えません。治すべき大きな病気を抱えているのに、「治そう」という具体的な動きが感じられません。改善運動は展開するのですが、組織的な実行力がないため、実質効果が見える形での改善は皆無だと思います。
 職場環境・社内風土は、
  1.仲良し職場、
  2.技術的進歩が止まっている職場、
  3.赤字に対して無責任な体制
というところがとても当てはまります。当社では、一度も執行役員が業績不振を理由に解任されたことがありません。また役職者(主任以上)の降格人事が行われたこともありません』(30代男性 重電関係の製造業、設計技術支援)。

○『ウチの会社は一代で100人くらいの規模に成長しましたが、社長をはじめ管理職の考え方や能力が、会社成長のスピードについて行けてないんですよー。部下一律救済主義的になっていて、特にできると思わせる技術系の社員は辞めて行きますね~。非常に残念なことです。管理職の課長に「社員評価を始めて個別に評価してあげなければ将来厳しいのでは」と話したら、「じゃあ、できの悪いやつは切るのか?」と逆ギレされてしまいました。これからの身の振り方を考えながら淡々と仕事をしております』(30代男性 製造業、開発営業)。

 うー、よく分かります。では今回は、もう少し問題を整理するために、なぜこうしたことが起こっているのか、組織構造的な観点から考えを深めてみましょう。

 前回「なぜカイシャにはこんな問題があるのか、原因を教えて~」という投稿もたくさんいただきましたが、それは次回以降、たっぷりお話しさせていただきますよ。

●今回の「化石体質のおじさんたちの呼称」
ミスター・フリーズ!(冷凍人間) (「50代男性 自営業、宣伝」さんの作品)

■登場人物
○佐々木マネージャー
35歳。脂の乗りきったバリバリ中堅社員。経営幹部の無能に悩まされている。
○マリちゃん
若手女子社員24歳。帰国子女。元気で過激なやる気ウーマン。
○亀田部長
登場しないけどさんざん陰口をたたかれる損な役回り。

「トップのリーダーシップ」はまぼろしか

 マネージャー、さっきの会議ひどかったと思います。亀田部長は今度のプロジェクトが失敗した責任を佐々木マネージャーひとりにかぶせて、自分は逃げるつもりですよ。ずるいと思います。プロジェクトが始まる前は、「これはうまくいくよ」とニコニコしていたくせに、結果が悪いと分かったら、俺は聞いていないと言って逃げちゃうんですからね。アイデアは出さないくせに、うまくいけば手柄は横取り。あんまりです。わたし、マネージャーに同情します。

 ありがとうマリちゃん。だけど、結局は結果がすべてだからね。このプランならきっとうまくいくと思ったんだが、最近のユーザーの動向は読めないね。ははは。

 「ははは」じゃないですよ。わたしが言ってるのはそうじゃなくて、亀田部長はずるいということです!

 マネージャーが推進するマーケティングの方向性は間違っていないと思いますから、“選択と集中”でみんなでがんばれば、新規市場の開拓に成功したかもしれないじゃないですか。でもみんな中途半端にやる気がなくて、勝手なことをやって、きちんと力を合わせていなかったと思います。それが一番の失敗の原因だったんじゃないですか?

 だいたいうちの会社はいつも、みんなが勝手に仕事をしていて、新しい目標にみんなで向かっていくという姿勢がないですよね。他の部署もなかなか協力してくれないし。それでは他社に勝てないと思うんです。

 何でこうなんだろうなぁ。全社的に意味のあるプロジェクトだったのに。

 そうだ! 社長がリーダーシップをとって、みんなをまとめてくれれば、きっとあのプロジェクトもうまくいったんじゃないですか?

 君ねえ、うちの社長がリーダーシップをとった話なんて聞いたことあるかい?

 えっ…いえ、ありませんけど。それどころか、社長がこのフロアに来たことすらないですねえ。社長ってどこにいるんですか? 役員フロアにしかいないものなのかな? ゴーンさんみたいに現場を回って陣頭指揮をするものだと思ってたけど。

 「現場は部長以下のミドルに任せて口をはさまない」、というのが日本企業の流儀なんだよ。あくまで経営陣は現場の声を、ミドルを通して吸い上げることになっている。

 でもミドルって、亀田部長のことですよね。あの人ぜんぜんやる気ないと思うんですけど。

 この会社がどーいう仕組みで動いているのか、意思決定の仕組みがさっぱり分かんないなー。それに、組織のミッションとかビジョンが分からないですよね。自分たちの戦略や、目的を明確にした指示というのは見たことがないんですけど。それじゃあ、わたしたちはどちらの方向に走っていけばいいんだか分かりません!

 ミッションやビジョンがないのは変だと思うだろ? だけど実際、ないんだよ。

 分かりやすいたとえ話をするとね、日本の会社って、神輿(みこし)をかついでるようなもんなんだ。神輿をかついでいる人は何十人もいるけど、船長さんのように「進路○○、面舵~」と方向を指示する人がいないだろ。リーダーがいないから、どこに向けて進んでいるのかは実は誰も知らないんだよね。目標がないんだよ。

 だから、どんな重大な決定も、誰の意思でもなく、わけの分からないままに決定されるんだ。
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人間力とは、「大人になること」と見つけたり

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