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プロはこんな価値観と能力を持っている

 「プロ」ってよく耳にする言葉ですが、プロのプロたるゆえんは何だと考えればいいんでしょうか。

 いろんな言い方ができると思うけど、ぼくは、「オレは他の誰もやっていないオリジナルの仕事をやってみせるぞ!」と思っているのがプロ意識の肝心な部分だと思うんだよ。
 今までやってきた仕事をそのまんま流したり、やっつけ仕事をしたり、先輩のやったことをマネたりするのは、厳密に言うと「仕事」とも言えないかもしれない。それは単なる「作業」なんだよね。

 自分で何かを新しいものつけ加えてこそ、初めて「仕事」と言えるんじゃないだろうか。そしてどんな仕事についてもぎりぎりまで、自分のできるベストの努力を傾けて、新しさやプラスアルファを求めるのがプロなんじゃないだろうか。

 その次に、これも大切なのが「役割意識」だよ。仕事というのは、1人でできるもんじゃない。必ずお客さんがいて、パートナーがいるわけだから、ビジネスマンは常にある役割を人から求められているわけだ。その役割が何なのかをきちんと理解して、「責任を持って役割果たそう」と考える意識、それが必要だと思うね。

 だけど、日本の組織では各人の役割がはっきりしていませんよね。「何かが起こったらみんなが一丸となって解決にあたる」と言うとかっこいいけれど、へたくそな“団子サッカー”のようなもので、みんながポジションを離れてボールにくっついて回っているという感じ。それでたいした働きができない割には、みんな大変な仕事をしたみたいに威張っているし、「ゴールをしなければ意味がない」とはあまり思ってないみたいだし。

 外資だとジョブ・ディスクリプション(職務記述書)で、その人がやる仕事の範囲ははっきりしてるはずですけど。

 ピラミッド組織においては、上位の者が問答無用で偉いので、経営判断がまちがっていようが、仕事ができなかろうが、大赤字を出そうが威張っているし、下の者もそれに従うことになっている。だけどそれっておかしいよね。

 資本にはパブリックな側面があるんだから、資本を動かす権限を持っているトップは、それを一番効率よく回転させることをみんなから期待されているし、まさにそういう役割が求められているわけだ。だからトップに求められている役割をきちんと果たした人だけが尊敬を得られるのが当然なんじゃないだろうか。

 「オレは社長だから、赤字を垂れ流していても偉いんだ」「オレは年次が上だから仕事ができなくても偉いんだ」なんてことは認められない、そうみんなが意識を切り替えればいいだけだと思うんだけど。

 そうですよ。その通りだと思います。地位が高いから偉いんじゃない。役割をきちんと果たす人間が偉いんです。

 トップだけじゃなくて、新入社員のわたしにだって期待されている役割があるはずだし、それをちゃんと果たせばわたしだって偉いんです。威張っちゃうぞー!

 はい、さっさと次に行こう。その次は「法律や、公正な取引のために定められたルールは守らなければならない」ということ。当然、信義則に反するようなことをしてはいけない。社会性を持っていれば当然のことだよね。

 それから、さっきマリちゃんが言ったように、「自分たちは個人としても、組織としても、常に他の個人や組織と競争しているんだ」という健全な「競争意識」を持つこと。

 ルールを守って、フェアに戦うことで、よりよいものが生み出されてくるということですね。

 そうだね。だけど主戦場はあくまでマーケットであることを忘れてはならない、そこをまちがって、会社の中で社員同士がいがみ合っていては組織効率が悪いよね。

 だからそこで意識しておかなければならないのは、いつも「全体最適」を追求しようということだ。チームとしても、組織としても、全体としての成果の最大化を目的とするということ。「部分最適は悪である」と徹底して頭にたたき込んでおくべきだ。

 それも亀田部長にはない視点ですね。自分の部さえうまくいけば、他の部で人手が足りなくて困っていたり、提携先を紹介してくれる人がいなくて困っていても一切興味がないんですもん。どうして助け合って組織力を発揮しようとしないのか不思議ですよ。

 それから「パートナーシップ」という発想と「ネットワーク能力」。これも共同体社会にはなかった考え方だ。足りない資源はほかの組織や他人から借りてくればよい。できないものは、空威張りしていてもできないんだから。
 ところがこれができないんだなあ。ピラミッド組織では、「組織の上のほうにいる人たちは、神を演じなければならない」と考えられていた。今でも裁判所や霞が関の役所は、そういうにおいがプンプンするけど、カイシャの中でのトップや上司は、「オレは何でも知っているしまちがうことがない、常にオレの判断が正しいんだ」という役割演技をこれまでやっていたんだ。オールマイティじゃないと、人治主義の社会では組織のトップになれないからだよ。だからみんな滑稽なほど偉ぶっていたんだね。

 バカ殿でも殿様は殿様で、「社長になると、海外出張はファーストクラスじゃないといけない」なんて周囲も含めて思い込んでたんだから。たいした意思決定能力もない赤字会社の社長なんか、エコノミークラスで十分だよ。

 貨物扱いでいいんじゃないですかね。そんなに威張らずに、自分の能力や資源の足りないところは部下のアイデアや他社の技術と組み合わせて、最適な解決策を求めればいいじゃないですか。それがいちばん得なやり方なのに、見栄に縛られて「自分ひとりの力でやらなきゃいけない」なんて思い込んでいたら生き残れませんよ。足りない部分は誰かに補ってもらえばいいわけで。

人間力とは、「大人になること」と見つけたり

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