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「慮る力」単行本 人間力とは慮る力

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ジャーナリスト
市民の代理人として取材対象にアタックする 1

日本ビデオニュース社長
神保哲生



 神保哲生さんは私が信頼するジャーナリストです。
 一九六一年生まれで、中学の時にアメリカに渡りコロンビア大学のジャーナリズム大学院を卒業。AP通信の記者として日本に帰国し、九四年からビデオジャーナリストとして活動を始めました。
 一人でビデオカメラを担いで世界中に出かけ、彼が「世の中の人に広く知ってもらいたい」と思っている問題を掘り起こして機動的に報道しています。さきがけとなった対人地雷の報道では多くの人の注目を地雷問題に集める問題提起を行いました。
 現在は日本ビデオニュースの社長として、全国のCATVに対するニュース番組の衛星配信を行うほか、インターネット放送局としてレポート配信にも乗り出しています。
 アメリカで徹底したジャーナリズム教育を受け、日本でその精神を受け継いでジャーナリズムを実践している神保さんに、ジャーナリストはどのような仕事で、何のために報道を行っているのかについて伺いました。

*信用できるメディアのことを「ジャーナリズム」と呼ぶ

 もし個人個人が、自分の目で見て手が触れる範囲の情報しか手に入れることができなければ、世の中のことはほとんどわかりませんよね。
 ジャーナリストは世の中で起きていることを人々に伝える仕事なんですが、その存在の大前提には「民主主義」があります。非常に脆弱な民主主義を維持するために、ジャーナリストには主権者である市民がものを決めるために必要な情報を提供するという役割があるわけです。
 われわれは、政府に対しては納税者であり、政治に対しては有権者であり、生産者や企業に対しては消費者です。市民というのはその総称であり、あらゆる意味で主導権を持っている立場のはずです。消費者は買うものを選ぶ権利を持っており、納税者は権限をゆだねている政府をチェックできなければなりません。
 何かが起こった時にそれがどういう意味を持つのかを判断するために必要なある程度の情報をみんなが共有できなければ、一人ひとりがバラバラに存在することになってしまいます。みんなが、「汚職をした役人はけしからん」と思わなければ対処のしようがないわけです。
 ですからジャーナリストというのは、自分たちの世の中をがどうなっているのかを知るために出来事を取材して伝えることを通して、民主主義を強化する仕事だと思っています。

 僕は、「信用できるメディア」のことをジャーナリズムというのだと思っています。そして、「信用できるかどうか」を決めるのは消費者なのです。

 同じ情報でも、ジャーナリズムは商品広告とはまったく違います。何が違うかというと、広告は広告スペースを買っているわけで、その情報には嘘があるわけではありませんが、すべてを伝えているということでもないわけです。ここが大切な点です。
 アメリカでは法廷で証言するときに宣誓をするわけですが、その時は、「"真実の全体"と、真実以外のことは言わないことを誓います」と言うのです。嘘をつかないというのは当然ですが、「事実の一部分だけを恣意的にかいつまんで話すということは、ウソに匹敵する悪いことである」という考え方があるのです。自己に利益を誘導する「半真実」はある意味で悪意を持っている可能性もあるからです。


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『慮る力』 お断り この本の目的は、純粋に「ビジネスマンの意識」について論じたものであり、いかなる商品・サービスの購入、団体への加入をも推奨するものではありません。また本書は、あらゆる商品・サービスの宣伝、宗教・政治など諸団体の活動とはまったく無関係です。この本は2001年に取材したものであり、内容が古くなっている可能性があります。

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