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『慮る力』講演会  質疑応答

もっと心理的なケアをする発想を


男性 大田区から来ました。先ほど医療の話が出てきましたけれども、医療の現場で今、患者さんを「患者様、患者様」と言ってもてなすような風潮があるんですけれども。学校でもそういうことを教えて、「患者さんを患者様と呼べ」と教えているようなところがあるようなんですが、ちょっと私はおかしいのではないかと思うんです。
 そういうふうに言われて、一緒に喜ぶ患者さんは、あまりいないような気がするんですけれども。医療職が患者さんに接するときに、やはり、どういう慮りをした方がいいか、それに関して何かご意見があったら教えてください。

岡本 はい、「患者様」と言っている病院ありますよね。医療の現場は、すごく今混乱していて、現場は大変ですし、いろいろなサービスを向上しようとか、あるいは病院でもCIをしようなんていうところがあって、総合病院なんかで、そういう言い方をしているところもあると思います。各医療機関が自分たちで真剣に考えて、やっていくべき工夫だと思うんです。
 医療体制をめぐる幾つかの問題はあると思うんですけれど、それは僕は専門家でありませんし、細かいことはよくわかりません。

 ただ、ひとつ言えることは、やはり、患者さんの心を考えてほしいというのがあります。患者さんは不安だから病院に行っているわけです。そうか、僕が病院に対して不満を言う立場じゃないんですよね(笑)。だけど、やはりそう思うんです。医療をやっていらっしゃる方には、もっと患者さんの気持ちや心理を考えたら、もっとうまくいくようになると思うんです。
 頭ごなしに言われることっていっぱいあると思うんです。僕なんか健康診断に行ったら、言われること決まってますから、まず、「こんなんじゃ長生きできない」と。「酒は飲むな、夜更かしはするな、うんたらかんたら」と、若い女医さんかなんかに言われるわけです、「もう2度と行くか」と思いますよね(笑)。健康診断から足が遠のく原因を医者はつくってくれてるんです。「そんなことはわかっているわけですよ、私だって」と多くの患者さんは思っているはずです。わかりきっていることを言われたって嬉しくないですよね。むしろバカにされてるように感じるだけです。
 そうではなくて、もっと心理的なケアをする考え方を、発想を持ってほしいと思うんです。ソーシャル・ケアの場であるという。物理的なことではなくて、心理的なところも考えなければいけないというふうに考えていただければと思うんですが、現状として日本の大学も医局を中心としたシステムの中で、そのような顧客満足を中心にした発想は、医療界にはなかなか広がりにくいという風潮があるなというふうに観察できます。
 すみません、全然お答えになってないかもしれないんですけれど、何かあります?

人間力とは、「大人になること」と見つけたり

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