仙波敏郎愛媛県警巡査部長に聞く「警察裏金告発の行方」

「正義の人」 シナリオ版「仙波敏郎物語」 

●勝利





□07年9月11日法廷内

裁判長「判決を言い渡します。主文。被告は原告の配置転換処分を取り消し、原告に対し金100万円を支払え。訴訟費用は被告の負担とする」

  傍聴席がわく。仙波の目から一筋の涙が流れる。
  古茂田たちも泣く。東は喜ぶ。

  裁判長は淡々と判決文を読む。

裁判長「……本件内部告発内容の真実性を安易に否定することはできない。……本件配置換えは社会通念上著しく妥当性を欠くといわざるをえない。本件配置換えについて愛媛県警本部長が関与したことを否定することはできない。……本件説得行為等の一部、本件配置換えは違法である……」

東「完全勝利だ!」



□松山駅前広場

  仙波が広場に姿を現すと、歓声が上がる。
  市民は花束を手渡し、握手を求め、一緒に写真を撮り、仙波を歓迎する。

市民「仙波さんお帰りなさい。仙波さんおめでとう」

市民「仙波さん、待ってたよ。これで駅が安全になる」

市民「一緒に写真に写ってください」

市民「仙波さんに会いたくて、特急に乗ってきたんですよ」

市民「仙波さん拳銃は?」(仙波はにっこりしてホルダーを指し示す)

市民「仙波さんバンザーイ! バンザーイ!」



□警察庁長官官房長室

  仙波勝訴のテレビ報道を見ながら、小林官房長が受話器を握って怒鳴っている。

テレビ報道「愛媛県警の捜査費不正を実名で告発した現職警察官が、配置転換の取り消しを求めていた裁判で、松山地裁は、「人事権の濫用に当たる」として、人事異動を取り消す判決を下しました……」

小林「言い訳はいい、言い訳は!
 いいか、絶対、愛媛県に控訴させろ。こんな警察の面汚しは認められない。最高裁まで行くんだ。どうせ訴訟費用を負担するのは愛媛県民なんだからな」

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この物語は事実に基づいていますが、一部の登場人物、警察幹部間のやりとりなどは創作しています。またいくつかのエピソードは場所を変えたり、実際より省略、時間を前後させて描いています。