仙波敏郎愛媛県警巡査部長に聞く「警察裏金告発の行方」

「正義の人」 シナリオ版「仙波敏郎物語」 

●裏金スクープ





□04年5月31日警察庁長官官房長室

  小林官房長が、受話器を握って怒鳴っている。

小林「官房長の小林だ。本部長の鈴木君を出せと言ってるんだ、鈴木君を」

テレビ報道「スクープです。このところ各地で、警察の不正支出が問題になっていますが、愛媛テレビでは愛媛県警の捜査費用が、偽造された領収書によって不正に支出されている証拠を入手しました。関係者の証言をお聴きください」

小林「……鈴木君か、小林だ。どーなっとんだ、君のところは。……言い訳はいい、言い訳は!」



□愛媛県警察本部長室

  鈴木本部長が小林と話している。
  小林の怒鳴り声が受話器から漏れてくる。

鈴木「はい、官房長にもご心配をおかけしまして、誠に申し訳ありません。仰せの通り、徹底的に対処いたします、ハイ。誠に申し訳ありませんでした。はい、それでは失礼致します」

  平身低頭の鈴木本部長は、受話器を置いて汗をぬぐう。
  緊張しながら聞いていた幹部たちに怒鳴りつける。

鈴木「愛媛テレビにリークした大亀のほうはどうしたんだ」

白石「はっ、あのバカ者は、再就職先の社長に圧力をかけまして、すでにクビにしました」

鈴木「白石君、マスコミ対策を徹底しろ。県知事には明日報告に行く。それから、
大亀に続く裏切り者がでないように、圧力をかけろ。
 いいか、県議会をうまく乗り切れなかったら、君たちも責任問題だぞ」

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この物語は事実に基づいていますが、一部の登場人物、警察幹部間のやりとりなどは創作しています。またいくつかのエピソードは場所を変えたり、実際より省略、時間を前後させて描いています。