仙波敏郎愛媛県警巡査部長に聞く「警察裏金告発の行方」

「正義の人」 シナリオ版「仙波敏郎物語」 

「正義の人」 シナリオ版「仙波敏郎物語」 

この物語は事実に基づいていますが、一部の登場人物、警察幹部間のやりとりなどは創作しています。またいくつかのエピソードは場所を変えたり、実際より省略、時間を前後させて描いています。仙波氏の長男の事件については、長男側の主張に基づいています。

手前のわるい事は悪るかったと言ってしまわないうちは罪は消えないもんだ。わるい事は、手前達に覚があるだろう。本来なら寝てから後悔してあしたの朝でもあやまりに来るのが本筋だ。たとい、あやまらないまでも恐れ入って、静粛に寝ているべきだ。それを何だこの騒ぎは。 (夏目漱石「坊ちゃん」)

●物語の発端 会計課長の飲酒事故 



□04年1月、愛媛県内の国道

  車が側道から飛び出してきて、駐車中の他の車の横腹に衝突する。
  運転していた男は、運転席で酔っぱらったまま寝てしまう。
  遠くからパトカーのサイレンが聞こえてくる。



□松山市、愛媛県警本部長室

愛媛県警の鈴木本部長が、新聞の社会面の記事を差して怒っている。
新聞には、「大洲署会計課長、酔っぱらい運転で逮捕」との見出しが躍っている。

鈴木(本部長)「どうしてこう不祥事ばかり起こすんだ、君らは。こんなにでかい記事に載りやがって。わたしが本庁に帰ってから肩身が狭いじゃないか」

  幹部一同、本部長席の前に突っ立ったまま顔を伏せている。

鈴木「その酔っぱらい運転の会計課長の大亀か? 懲戒免職にできないのか、白石君」

白石(総務室長)「鈴木本部長、大亀は逮捕された後、もしわしを懲戒免職にしたら、わしがつくってきた警察の裏金のことを、洗いざらいマスコミにしゃべったる、と言うとるそうです。
運営費はどの署でも会計課長が中心になって作ってます。ですからやはりここは依願退職にさせたほうがええののではと」

鈴木(一考して)「うーむ、わかった、もういい。警察に裏金など存在しないというのが警察庁の方針だ。仕方がないだろう」

白石「念のため、大亀には尾行をつけておきます」

鈴木「よしっ、以上だ」

b.pnga.png

この物語は事実に基づいていますが、一部の登場人物、警察幹部間のやりとりなどは創作しています。またいくつかのエピソードは場所を変えたり、実際より省略、時間を前後させて描いています。