仙波敏郎愛媛県警巡査部長に聞く「警察裏金告発の行方」

東玲治 仙波さんを支える会世話人に聞く「高裁判決の行方」


 

警察官としての自分の生き方はまちがいではなかった

仙波さんを支える会世話人
東玲治 氏  

運営者 そのためには、新しい警察内部告発者や、裏金作りの証拠の入手が必要ですね。そのきっかけはあるでしょうか。
 みんな全員知ってるしやってるわけですから、27万人の警察官の中でひとりでも「私は裏金づくりを見ました」「わたしはやっていました」と証言する人が出てくれば、それで決着がつく話なのですが。全員が口をつぐんで、不正を隠蔽しようとしている。なんと情けない姿でしょうか。人間として恥ずかしいですよね。

東   裁判は、警察官の意識を切り替えることにはならないようです。

運営者 そうそう、裁判を見ていて思ったのですが、刑事部長が尋問されている間、県警からは10人を超える警部以上の指定代理人が話を聞いているわけですが、刑事部長といえば自分たちのボスじゃないですか。それがあれだけのらくらと、長時間ウソをつき通しているのを見ていて、よくもまあ平気だなと感心しましたよ。
 まさに正義心がなくなっていますね。普通は「ふざけるな!」と声をあげると思いますが。

東   とんでもない。彼らは全員刑事部長の部下ですから、「刑事部長ご苦労さまでした。仙波というバカ者が大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません」くらいの気持ちですよ。帰ったら、どこかで酒を飲んで慰労会をやってるでしょうね。
 裏金は中毒になってるから、彼らはやめられないですよ。やめたら自分たちの過去を全否定することになっちゃうし。しかも刑事告発されたらつらいよ。せっかく裏金で建てた立派な家に住みづらくなるし、まして元警察官が塀の中に入ったら袋叩きですからね。
 とにかく僕は、仙波君の行動や、高裁判決に触発されて取材力のあるジャーナリストが決定的な証拠を探してみんなの前に突きつけてくれることを期待します。もうひとつはWINNY訴訟で刑事部長が刑事責任を問われること。ただし現職としては難しいでしょうね、もう時間がない。

運営者 仙波さんの方はどうですか

仙波  不正に手を染めなかった僕の生き方を裁判所が認めてくれれば、それは僕の生き方を裁判所が認めてくれたんだという自己満足はあります。警察官としての自分の生き方はまちがいではなかったということですから。
 「困った人を助けるのが警察官の仕事」という信念で今までやってきましたが、昇任もできず、自分がやりたい捜査もできず、息子の事件もあったし、いろいろありました。だけどその男の生き方を、退職間際に裁判所が認めてくれたんです。
 二宮刑事部長のように裁判所で尋問をされることに比べれば、僕の生き方はよかったなと思いますよ。

運営者 彼はノンキャリとして位人臣をきわめたわけですが。

東   彼も自己満足はしてるよ。地位も名誉もカネも、みんなが望むものをすべて手に入れているわけだから。
 ただ裁判で尋問されたことは彼にとっては傷になるかもしれないけど。ただ訴追されなければ、現世利益は十分得ているわけだから、心の傷は忘れられるかも。

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