仙波敏郎愛媛県警巡査部長に聞く「警察裏金告発の行方」

東玲治 仙波さんを支える会世話人に聞く「高裁判決の行方」

警察にはもう打つ手はない

仙波さんを支える会世話人
東玲治 氏  

運営者 仙波さん、そんなことでいいんでしょうか?

仙波  僕自身は、天下国家を論じるつもりはなくて、僕は愛媛県警ですから、県警だけは膿を出し切ってちゃんと治療をして、まともな組織になってほしいということだけなんです。僕がやったことはちっぽけなことなんです。

東   彼は謙虚に言ってるよね。
 僕は客観的に考えて、高裁判決で「仙波さんが勝ったらしい」というみんなの記憶の底にはとどまるだろうけれど、そうやって歴史の事実になっていくということです。これは貴重なことではあります。
 警察はこのままではやがて立ちゆかなくなるでしょう。世間から囂々たる非難を浴びるような事態が来るはずです。

運営者 本当はもう既に禍根はあるんですけどね。

東   マスコミがそれを伝えていないから。
 天木直人さんが言っていましたが、「マスコミが正しく伝えさえすれば、常に世論は健全であると信じたい」。そのはずなんですよ。正しく伝わっていないんだと思います。

運営者 この前外国人記者クラブで仙波さんと東さんに講演してもらったときに、アメリカ人が、警察の不正の大きさに驚いていましたが、それは別として、「ニューヨーク市警でこんな不正があったとして、メディアがそれを知ったとしたら、ニューヨーク・タイムズがその事実を書かないなんて考えられない。日本のマスコミは一体どうなってるんだ」と驚いていましたよ。
 そうすると、警察が行き詰まって自爆するタイミングがあるのだと思いますが、仙波さんにはその行き詰まりは見えてらっしゃいますか。

仙波  少しずつは是正してるんですよ、小さなところで。裏金の金額自体も減っています。
 少なくとも若い警官は、「領収書の偽造はまずい」という意識は持ってるんです。このままではいけないという意識はありますから、10年、20年かければよくなっていくとは思うんです。そういう期待はあるのですが、即効性はないですね。

運営者 この問題について日本で一番闘っているお二人がそう言うんだったらそうなんでしょうね。
 それからもう一つは、仙波さんが09年の3月に無事に退職すること自体が、仙波さんの正しさを証明するということになると僕は思ってるんですけれど。
 東京にお越しいただいて、週刊誌には載るわ、インターネットで放映するわ、いろんなことをやってもお咎めなしなのは不思議なんですけれど。

東   彼は日本中どこに行っても、「警察官は全員犯罪者です、僕以外は」と言って来たんです。これが処罰の対象にならない。警察の内部調査はすでに終わっています。警察にはもう打つ手はないんです。

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