仙波敏郎愛媛県警巡査部長に聞く「警察裏金告発の行方」

東玲治 仙波さんを支える会世話人に聞く「高裁判決の行方」

愛媛県警刑事部長を「文書偽造」で刑事告発すべし

仙波さんを支える会世話人
東玲治 氏  

運営者 そんなのおかしいじゃないですか。これは日本じゅうの警察でやっている、200億円にものぼる裏金づくり=組織的横領の話なのに。

東   仙波裁判で、何が足りなかったかと考えると、実は一番足りなかったことは決定的な事実を突きつけるということだったと思います。

運営者 裏金づくりの証拠ということですね。

東   そうです。仙波君は、不正のアウトラインはきちんと正しくキャッチしています。どのくらいの広がりがあって、どのくらいの嵩があるものかということはね。だけど彼は警察の不正の実態は絶対に知らない立場なんです。

運営者 裏金をつくってもいなければ、もらってもいないわけですからね。

東   それを知っていたら、仙波君は、仙波君じゃないわけだから。だけど裁判では、不正の実態をえぐり出す証拠が不足しているんです。それは仙波君が暴き出すべきことではなくて、新たな告発者か新聞記者、もしくはマスコミの仕事のはずです。
 新たな告発者が出ないのは、仙波君の行動にもかかわらず、自分を奮い立たせて立ち上がろうとする警察官がいないということです。それは警察官全員が汚染されているからです。相変わらず警察には、トカゲのしっぽ切り体質が残っているから。それを彼らは感覚的に知ってるんです。ことが簡単でない理由は、そこにあるんです。

運営者 でも何でですかね。仙波さんが人生をかけてやってきたことを見て、何とも思わなかったら、人間終わってるでしょう。

東   僕は取材記者として一応三十何年仕事をしてきました。その経験で言えるのは、決定的な事実を突き付けなければ、警察庁は裏金をやめるという、自分の態度を改めるような通達は出さないということですよ。
 仙波君は、先駆者としての役割を果たしました。だけど証拠がない。その証拠に近づいているのは、仙波さんを支える会と弁護団の起こしている住民訴訟の方ですよ。WINNY訴訟は、まさに愛媛県警の刑事警察の最高責任者が、文書偽造の刑事責任を問われるかもしれない事件なんです。

WINNY訴訟 これは重要です。仙波君の告発の中に欠けている証拠を突つけるのは、皮肉なことに仙波君の同期生である二宮刑事部長なんです。県警はおおっぴらに領収書の偽造をやっているわけですが、裁判で「仮名で警察官が作成する支払い精算報告書は虚偽公文書作成行使という罪になりませんか? 虚偽公文書作成行使の成立要件に欠けるものが何かありますか?」と聞かれて、答えることができませんでしたからね。
 文書偽造は「目的のいかんを問わず」ということが当然の前提としてあるのに、彼が言ったのは「協力者を保護するためであるから許されると理解している」と目的の正当性しか主張していない。彼は虚偽の領収証を愛媛県警が作り続けてきたということを認めたんです。自分の刑事責任を自白したのと同じですよ。

b.pnga.png