仙波敏郎愛媛県警巡査部長に聞く「警察裏金告発の行方」

仙波敏郎 愛媛県警巡査部長に聞く「裏金告発の行方」

県警は自ら組織的犯罪性を吐露した

愛媛県警巡査部長
仙波敏郎 氏  

仙波  裁判官はこのテープのことを認定したんです。人事異動に関してどのようなやり取りがあったかがはっきり認定されました。
 だけどいくら自分守るためとはいえ、テープを録ったことについてはどうかと思っています。忸怩たる思いもある。

運営者 だけどね、仙波さん、それは私的なことではなくて、仕事として勤務時間中に話されたことについてなわけだから、まったく問題ないと思いますよ。
 メディアでは、取材テープを録る場合はあらかじめ相手の了承をとることというルールがありますが、それは公表を前提としているからであって、個人間の場合はそれは当てはまらない。

仙波  実は弁護士にも、1年間テープを録っていたことを黙っていたんです。だけど僕の上司の課長が監察にウソばかりついて、裁判所に提出した陳述書の中で「仙波自身が息子と嫁の敵討ちのために告発したのだと喋っていた」と書いてあるのを読んで、弁護士さんに「先生、僕はそんなはこと言ってません。翌日に告発をするという人間が、敵討ちのためにする、なんてことは言わないでしょう」。
 「仙波さん、それは分かっとるけど、言うた、言わんの話ですけんね」というから、「いや、録音テープがあるんですけどね」と答えたら「何で早よ言わんかったのですか!」と弁護士さんにしかられましたよ。

運営者 そりゃ、そうでしょうね(笑)。

仙波  それからあわててテープを起こして、人事委員会に提出したんです。
 上司の課長が人事委員会の証人として立ったのですが、弁護士の先生が「あなた、こんなこと言うてませんか?」と聞くと、まさか録音テープがあるとは知りませんから「言うてません」と否定しました。弁護士さんは「ほんとですかねえ、録音テープがありますよ」といったときには、課長はもう、傍目にもわかるくらいものすごく動揺してましたね。

運営者 情けないけれど、笑える話ですね。

仙波  6時間にわたる人事委員会の訊問の最後に、僕は本人訊問を一度だけさせてもらいました。
 「あなたは今、僕が実際に話したこと以外のことを僕の発言としてたくさん話した。そのことはもうどうでもいい。ひとつだけ答えて欲しい。告発の前の日に告発記者会見をやめるよう説得したときに、仙波、県警ではお前を拉致しようという話があったけども、わしが止めた、ということを言ってくれましたね。この記憶はありませんか?」
 そしたらね、課長はこう答えましたよ。「いや、拉致とは言っていない。力ずくで止めましょうやという発言はあったと認識しているが」ってね。

運営者 それで十分じゃないですか!

仙波  でしょ? この時は、傍聴席がわっと湧きましたね。

運営者 (爆) ・・・バカじゃないのか。

仙波  きっと人柄がいいんですよ。だけどその言葉は大きいですよね。

運営者 自分が何を言ったか判断がつかないくらい、感覚が麻痺してるんですよ。

仙波  その前に、弁護士先生がうまくテープのことで動揺を誘っていましたからね。

運営者 いやもう、想像を絶する話ですよ、これ。

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