仙波敏郎愛媛県警巡査部長に聞く「警察裏金告発の行方」

仙波敏郎 愛媛県警巡査部長に聞く「裏金告発の行方」

「ウソつきは泥棒の始まり」は正しい

愛媛県警巡査部長
仙波敏郎 氏  

運営者 仙波さんが裏金づくりのダシに使われたことを立証するために裁判を起こされてますよね。鉄道警察隊員が列車に乗車して警備に当たった際に支給される「警乗手当」の請求訴訟というのですか。これに至ってはですね、信じられませんよ。
 個人に支払われる手当ですよね、もとは国費で。1回列車で県外(香川県の多度津)まで行くと1700円の手当てが支払われることになっている。平成11年度は4人で294回警乗してることになっていて、50万円弱が国費から支払われています。一人73.5回ですよ。そしてこの手当は実際には支払われず、県警にネコババされていた。

東   警乗手当は、警乗実績表を作って「これだけ乗車した」と報告すれば、国からお金が下りるんです。実態とは全然違う実績なんだけれど、会計検査院も書類上の整合性しか見ないから、不正のし放題ということになっとるのよね。

「ウソつきは泥棒の始まり」は正しい運営者 介護費の不正請求と同じ構図ですね。
 それで4人で月間20回以上警乗していることになっているようなのですが、実際はそんなに多くは警乗できないですよね? 仙波さんも11、12年度は8回しか警乗できなかった。

仙波  無理ですよ。だって僕が鉄道警察隊に行く前の人たちに聞いたら、「隊員が少なくて警乗はなかなかできなくて月に1回くらいが、やっとだった」と言ってましたから。12年度は6人が月に1回程度だから6回ですよ。年間で70回、多くても年間100回でしょう。
 それが、僕が赴任した平成11年度には、たった4人しか隊員がいない時期だったんですがね、年間に294回警乗をしたことになっていたんですからね。国に報告された実績表がデタラメとしか思えないでしょ。
 それで「手当をもらったか?」と聞くと、誰も「もらっていない」というんですから。おかしいでしょう。
 ところが13年の4月から、一回で1700円、正確に支給されるようになったんです。

運営者 それ以前は鉄道警察隊員全員に手当が支払われていなかったということは、全額が裏金化されていたということが容易に推察されますよね。だけど13年度からまともに支給されるようになって、どう思われましたか。

仙波  今年からこういう制度が新しくできたと思って喜んだんです(笑)。ところがそうではなかった、昔から制度はあったんですよ。後で知ったんですがね。
 裁判の中で、平成11,12年度の分が全く支給されていないのはどうしてだと訊くと、向こうは「仙波は、警乗をやる気がなかった。だから仙波だけ警乗を命じていない。他の3人は一生懸命警乗したんだ」と言うんですね。僕がそんなにやる気のない警察官だったとしたら、処分を受けるか、クビでしょう。僕は処分も受けず、クビにもなっていない。注意すら受けてませんよ。

運営者 とすると、仙波さんを除く3人で年間300回の警乗を行ったと。ひとり100回。実際は仙波さん以外は警乗しようともしなかったのに・・・。県警は裁判でウソを主張しているわけですよね。ウソつきは泥棒の始まりじゃないですか(怒)。

仙波  そうですよ、だからみんな泥棒してるじゃないですか(笑)。

運営者 なるほど、ということはこのことわざは正しいということですね。

仙波  ただ僕が腹が立ったのは、「仙波だけやる気がなかったから警乗しなかったんだ」と言われたことです。こと、仕事に関しては人後に落ちないと自負してますから、僕は。
 鉄道警察隊隊員の仕事は2つあって、駅での警戒と列車に乗っての警乗なんです。この2つの仕事のうちの1つだけを、仙波はまったくやる気がなかったとして、それでまったく処分されないというのはどういうことでしょうか」と弁護士の先生が反論してくれたんです。

運営者 どう反論してきましたか?

仙波  返事はないですよ。一度だけ回答があったのは、「仙波は息子のことで情緒不安定だから配慮したんだ」というんです。

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