仙波敏郎愛媛県警巡査部長に聞く「警察裏金告発の行方」

仙波敏郎 愛媛県警巡査部長に聞く「裏金告発の行方」




これが大人の「組織的いじめ」だ

愛媛県警巡査部長
仙波敏郎 氏  

仙波  配転の通告を受け、その後同じ県警地域課の通信司令室に異動したわけなんですが、異動後、最初の2カ月は何も仕事がないんですよ。座る机すらなかったんですから。

運営者 どうしろっていうんですかね?

仙波  ボクもね、「何したらええんですか?」と聞いたら、「いや、そこにおるだけでええんじゃ」といわれました。「おったらええ」といわれましてもねえ。
 緊急配備の見直しの手伝いをするとかいう事前の話でしたが、担当者はすでにいるんですね。だから「何をしたらいいのか?」と聞いても、「何か用があったら指示するから」ということで、仕事がないんです。
 「そうか、県警は何も仕事を与えないで、僕が《辞める》というのを待っているんだ。僕を腐らせるつもりなんだ」ということがわかりました。
 その時に支える会の東君が「何の仕事をしたかすべてメモをつけておけよ。後々のために」と言ってくれました。僕はもともとメモ魔で、だれから電話がかかってきたかまで手帳に記録しているくらいでして、新しくノートを買って詳細に何時から何時まで何をしたかということを書いておきました。

運営者 業務日誌ですね。

仙波  裁判の途中で「どのような仕事をしたのか、1年分をまとめてほしい」と弁護士に言われたので、1日に何分仕事をしたか集計してみると、最初の1ヶ月の22日間で勤務時間が170時間ありますよね、そのうち仕事に当てた時間の合計はたった12時間でした。
 僕自身は新しい職場でも、これまでと同じようにフランクに接しているつもりなのですが、周囲はそうではなかった。「お疲れさん」といっても返事が返ってこない。「どうしたことか?」と思いましたよね。それも階級が上に行けば行くほど、露骨に無視する態度をとるんですね。話しかけると、顔を横にそむけるような男もいましたね。

運営者 おもしろいですね。

これが大人の「組織的いじめ」だ仙波  「むち打ちかね?」と言ってやるんです、そういう男には(笑)。
 県警本部にはエレベーターが3基あるんですが、無線機の故障で修理部門にそれを運ぶとか、無線用の電池を500個発送するというのが僕の仕事なんですがね、その用事でエレベーターに乗ると、途中の階でエレベーターに乗り込もうとしたヤツが僕が先に乗っているのに気付くと、キビスをかえして、同じ箱に乗るまいとする。
 「空いとるよ」といっても、「いや、用事を思い出した」というんです。

運営者 伝染病患者じゃないんですけどね。

仙波  逆に1階から8階に行くつもりで乗っている男がいて、僕が途中の階から乗り込むと、その男は慌てて4階のボタンを押して途中で降りるんですよ。8階まで一緒に乗っていけないんですね。子供じみたことの繰り返しでしたね、あの頃は。笑えるでしょう。

運営者 なにか仙波さんと一緒の空気を吸っているとまずいことでもあるんでしょうか?

仙波  僕と話したことは、すべて文書にして報告しなければならないらしいんです。面倒だし、それよりも何よりも、ウエの連中にあらぬ誤解を受けたくない、その一心ですよ。

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