仙波敏郎愛媛県警巡査部長に聞く「警察裏金告発の行方」

仙波敏郎 愛媛県警巡査部長に聞く「裏金告発の行方」

警察はあらゆる手段で税金を横領している

愛媛県警巡査部長
仙波敏郎 氏  

仙波  それで昭和48年、24歳で調査部長になって赴任して初めてニセ領収書の作成を依頼され、拒否したわけです。周囲はそんなことは知りませんから、その年の年末のつかみ分けは、封筒を開けてみると、主任ですから2000円から3000円に金額がアップしているわけです。うれしいですよね、上がってますから(笑)。

運営者 うれしかったですか(笑)。

仙波  それで課長に、「私は受け取れません」と返したら、課長は「そうか、お前はいらんのか」と言うんですよ。
 「私は取れません。領収書も書いてないし」と言えば事情はすぐ分かる。なぜか、上司は嬉しそうでしたよ。僕が受け取らなければ、それは自分のものになるからですよ。
 皆がそういう慣習にどっぷりつかって、何の疑問も持たない、そういう組織から見たら、僕の生き方は一番怖いでしょうね。

運営者 そう思いますね。

仙波  全員赤信号で渡っているのに、僕だけ青じゃないと渡らないわけですから。

運営者 その仙波さんに、「お前ら赤で渡ってるじゃないか」と指摘されたら大変なことになってしまいますね。

警察はあらゆる手段で税金を横領している仙波  だから、「お前がいくらそんなこと言っても、だれもお前の話なんか聞かないよ」とよく言われましたね。
 「世の中きれいごとだけでは済まないんだよ。組織を運営するためには金が要るんだ」とね。

運営者 金がいるのなら、予算取ってくればいいじゃないですか。

仙波  「だから、そのカネ以外に金がいろいろ要るんだ」と言ってましたよ。
 「警察には交際費もないんだ」と言うから、「飲みたいのであれば自分のお金で飲んだらどうなんですか?」というと、「署長が部下の結婚式に出たときに包むお祝いを全部自腹でやったら、署長は破産するじゃないか。だから組織を運営するためのカネづくりに協力しないお前は組織の敵だ」と言われました。

運営者 理屈にも何もなってないじゃないですか。

仙波  その論理は私にもわかりません。
 私は犯罪に対しては命の危険を顧みずに立ち向かう覚悟があります。それだけの覚悟を持った警官は少ないですよ。みんな逃げてしまいます。そういう警察官が多い中で私は、犯罪者に向かって行くんです。なぜそういう人間が「組織の敵」なんて言われなければならないのか、と思いますが、なかなか分かってもらえないんです。

運営者 警察は本来であれば仕事を的確かつ効率的にやるのが目的の組織のはずなのに、組織を守ることが目的になり代わり、それを口実としてあらゆる手段を使って税金をネコババするということがまかり通るようになっているということですか。

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