コーチングは日本の「やる気」を呼び起こすか

優秀な人に限って、他人の力を借りるのが苦手  コーチングは日本の「やる気」を呼び起こすか

本間正人氏  



運営者 それで、ぼくのこの認識は間違ってはいないですか。
 コーチングのスキルを身につけることによって、徐々に自分自身のこともわかるようになってくるし、また自分の回りにいる人のこともわかるようになり、コミュニケーションがとれるようになってくる。それによって仕事も円滑に行えるようになるだけではなくて、実績が上がることが期待できる。

本間  ええ、コーチングはそれを目指していますね。
 「オレが、オレが」という姿勢で、かえって自分を小さくしてしまっている人はいっぱいいますから、必要な時には他人の力を借りて、協力してやった方がよい結果を引き出せるというのはよくあることなわけです。だけど、相手の力を借りるとか"Letユs"という感じで「一緒にやりましょう」というのが苦手な人というのが、これがまた多いんです。仕事ができる優秀な人に限って、他人の力を借りるのが苦手なんです。

運営者 「仕事ができる」というのは、営業成績がいいということを意味しますよね。ではなぜ彼は、チームで仕事をすることが苦手なのに、営業成績だけはいいんでしょうか。

本間  仕事が違うと、求められるコンピテンシーが違うということだと思います。いちばん典型的なのは、トップセールスマンが営業課長になったとたんに、ダメ課長になってしまうというケースですね。
 役割が変化したのに、頭が切り換えられず、やっぱり慣性に従って昨日までと同じようにやってしまうというイナーシャの問題です。だけどその切り換えはなかなか難しいですよ。だから課長研修の中ではコーチングは非常に効果的なんです。

運営者 もしも企業とお客さんの関係がパートナーシップで作られているのであれば、それを社内に応用すればいいだけの話なのですから、部下とのパートナー関係の作り方もそんなに難しいことではないのかと思うのですが、そこがそうではないということが意味しているのは、お客さんとの関係も実は本当にお互いがメリットになるようなイコール・パートナーシップになっていないという現実ではないのかというふうな気もします。

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