コーチングは日本の「やる気」を呼び起こすか

本人に気づかせて、自分の言葉で表現させる  コーチングは日本の「やる気」を呼び起こすか

本間正人氏  



運営者 それで問題は、どのくらい多くの人たちを、行き詰まっている状態から前向きに変えることができるかどうかということなんですが・・・。

本間  例えばスタートラインが、20点の人もいれば80点の人もいるわけです。95点の人もいるかもしれない。

運営者 非常によくわかります。

本間  これをみんな一律に100点にそろえるということはできません。ただし、一般的に言えば真ん中あたりの人がいちばん伸び率が高いんです。60点の人が20点上がって80点になるというような。
 そしてまた、そこがボリュームゾーンだと思いますから、例えば企業で課長やってる人というのは皆さんそこそこ人間関係もちゃんとやってきているわけですし。
 まあ、中には20点くらいの人もいるわけですが、そういう人がコーチングの研修に来たら20点のまま帰るということはないわけで、23点とか28点になれるわけです。「たった28点か」と思われるかもしれませんが、その人の基準で考えてみると、40%という高度成長をしているわけです。

運営者 株式投資の話みたいですね。

本間  低位株というのは、そのくらい上がっただけで株価総額からすれば大変な成長なわけで、その人なりの成長を見てあげるということはぼくはすごく大切なことだと思います。
 客観的な指標に照らして「この人は70点、この人は30点」ということが問題なのではなくて、個人個人を見て、20点の人が28点になったということは、その人にとっては大変な意味のあることなんです。

運営者 それでコーチングの考え方としては、その人の行動を変えようとするときに、「今あなたがやっている方法には問題があるんですよ」ということを、その本人に気づかせて、その気づいたことを自分の言葉で表現するように誘導するわけですよね。

本間  そうですね。「問題がある」と言うよりは、「もっとうまくできる」ということに気づいてもらうということですね。

運営者 そのためには、相手がプライドを持った人間であって、そのプライドを尊重してやらなければ動かないし、逆に「その部分を守ってあれば前向きに行動を変えることができるのだ」
ということを知っている人であるならば、コーチングというのは普通に全く自然にできることだと思うんです。そういう普通にできることを、細かく系統だてて記述しているものがコーチングの本じゃないかなというふうに思ったんです。

本間  本来人間の持つ可能性を信じて、それを伸ばそうと思っていたら、多分それを意識している人であれば、コーチングを体系的に学ばなくても、経験を積むことで、うまくやれるかも知れませんね。

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