コーチングは日本の「やる気」を呼び起こすか

わかっているんだけれど身につかない理由  コーチングは日本の「やる気」を呼び起こすか

本間正人氏  


運営者 それが身につくかどうかが問題なのですが。

本間  それはまた別の問題です。

運営者 それは非常によくわかります(笑)。

本間  ぼくの研修は、非常に歩留まりがよい方だと自分では思っているのですが(笑)。
 「わかっているんだけれど身につかない理由」というのは、「研修はあくまでも研修」であって、「即、そこで習ったことを使おう」という態度がないことなんです。使わなければスキルは錆びてしまいます。
 だからそこが私が提唱している「学習学」なのですが、研修というのも学習ではあるけど、普段の日常のほうがより大きな学習の場であるはずなのです。英語の習得にしても英語の授業だけ一所懸命がんばっても普段使わなければ錆びてしまうわけで、やはり目的意識を持って「1週間168時間の中でどのくらい英語を使う時間を入れるか」と考えて実践している人が、英語が上達する人なのです。
 そして間違って痛い思いをしたほうが英語が上達するわけですが、コーチングもこの点は全くおんなじです。使ってみてうまくいかなければ微調整を加えられます。「すぐには使わないけれどいつかそのうち使おう」と思っているような人は、そのうちにさっぱり忘れてしまうわけです。

 ですから、コーチング研修の効果を長持ちさせるためにコーチングを行うということも可能なんですよ。コーチ21の別会社でコーチ・エィという会社があるんですが、ここはコーチ21とほとんど一体で、企業研修が終わった後、その20~25人の参加者に対して4~8回くらいの電話コーチングを行うわけです。「研修が終わって1週間たちましたね、研修で習ったスキルを使っていますか、部下との関係はどうなってますか、コーチングのスキルを使った時に解決をしたいと思うような問題を感じましたか?」というようなフォローアップのコーチングをしてあげるそうなんです。そうすると、定着の度合いが向上します。
 ただしここには予算的な制約があって、一人ひとりにコーチングをすると研修の単価がぐっと上がってしまいます。それができる会社であればそういう方法を使ってコーチングの効果を高めることも可能なんです。歩留まりを考えると、研修だけ実施するよりも結果につながるので、十分ペイをすると思うんですけれどね。
 コーチングの研修をやりっ放しというのは、効果測定がないわけですから。フォローアップの個人コーチングをつけると、効果測定も同時に行うことができるんです。部下との関係がさらにそこで改善されるということも考えられますし。

運営者 大変よくわかります。

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