HOME > インタビュー・コーナー > 原子力空母ジョージ・ワシントンに乗ってきた! > 2万トン弱の軽空母なら500~600人で運用可

原子力空母ジョージ・ワシントンに乗ってきた! 日本人初単独取材

ジャーナリスト 芦川淳 氏

2万トン弱の軽空母なら500~600人で運用可

2万トン弱の軽空母なら500~600人で運用可

ジャーナリスト 
芦川 淳氏 


運営者 その中でまともな運用をしているとなると、どこになるんですか。

芦川  アメリカ、ロシア、フランス、イギリス、スペイン、イタリアくらいでしょうかね。

運営者 イタリアは1隻しか持ってないんじゃなかったでしたっけ。

芦川  それでもなんとかまともに見えるよう運用していますよ。
 その中で、割と新しいアーキテクチャを使って造っているのはスペインなんです。スペインは、アメリカがやめた特殊な軽空母である制海艦の構想を継承して造っています。イギリスのインヴィンシブル級よりちょっとだけ新しい設計の空母ですね。艦載機はハリアーですが。F35のような垂直離着陸機を搭載することを考えると、2万トン以下でもいいんです。乗組員も総勢500~600人で済みます。それでギリギリいけるかなと。

運営者 芦川さんはジョージ・ワシントンを見てきて、そういう軽空母の運用が自衛隊にできると思われますか?

芦川  いまイギリスやフランスが建造を進めようとしているクラスの空母、これは4万トン前後と言われていますが、それの運用は難しいでしょう。軍事に関してある程度国民の理解のある国ならともかく、日本で正規空母的な装備を持つのは無理です。
 やるとするならば、搭載機の選定を近い将来に行うとしても、だいたい2万トン弱が限界だと思います。4万5000人の海上自衛官から割くことのできる人数の限界っていうものがありますから。

運営者 どこで運用するかという問題にもかかってきますね。

芦川  日本の場合、島嶼防衛を念頭において、日本の周辺海域で運用するのがメインになりますね。あるいは着上陸対処の一環として、海上から陸上自衛隊の作戦を支援するわけです。米海軍のように迫るブルドーザーみたいな使い方とは違いますね。
 あとは海外での災害復興活動への支援などでしょうか。空輸のプラットフォームとしての使い方が期待できます。もっともそれは副次的すぎるし、ひゅうが型のDDHで十分こなせます。
 やはりメインは日本の周辺海域での領域警戒や有事の際のエアカバー、対地攻撃支援になります。補給艦の支援も受けやすいですしね。これから整備の進む、DDGを中核とした艦隊への配備があって然るべきかと。

運営者 ひゅうが型DDHの延長になるということでしょうか。

芦川  建造のノウハウはひゅうが型DDHの延長になりますが、DDHは対潜作戦の司令部機能を重視する艦です。海上自衛隊版の軽空母が存在するとしたら、それはVTOL機を搭載して、防空活動と対地攻撃支援を行うわけですから、運用の方向性から見る2艦はまったく違ったものになるでしょう。
 ただ艦のデザインについては、1万3500トンのひゅうが型DDHをサイズアップして、エレベーター位置などの要素を煮詰めればいけると思いますよ。

運営者 3隻目のDDHからはそうしてもよいのでは。

芦川  そうですね。でも、現在4つあるDDH艦隊のすべてがひゅうが型DDHになるとは思えないので、2個艦隊には「ひゅうが」と、その次の艦と言われる「ふそう」を配備し、残りの2艦隊・・・・第3、第4の艦隊には価格と大きさを抑えた軽空母を計2隻配備すると。
 まあそうなると艦の種別もDDHじゃなくなってややこしくなりますね。ヘリ搭載護衛艦だからDDHであるわけで、VTOL機搭載護衛艦だとなんていう種別になるんでしょうかね。DDV?(笑)

運営者 しかし、F35って、ホントにできるんですかね。俺がこの目で見たのは、「ダイハード4.0」でしか観てないんですけど。ホントにあんなものできるんですか。

芦川  ついこのあいだですけど、VTOLタイプの実証試験がつつがなく・・・もう開発終盤にかかってますね。

b.pnga.png

p1.jpg
sign.jpg