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原子力空母ジョージ・ワシントンに乗ってきた! 日本人初単独取材

ジャーナリスト 芦川淳 氏

船が真っ二つに割れない限りは大丈夫

船が真っ二つに割れない限りは大丈夫

ジャーナリスト 
芦川 淳氏 


芦川  その他には、原子炉周辺の構造が破断して1次冷却水が漏れるといったことが考えられますが、ものすごく安全管理に気を配っているので問題はないだろうといわれています。
 ただ、それについては、どのくらいの安全係数かということは分からない。米軍の広報が言っている数字では、「地上における原子力施設の10倍以上の安全係数を使っている」とのことですが。
 だけど揺れる船の中のことですし、例えば魚雷を食らったらどうなるのかとか疑問はあります。ただ、海水自体は放射線を遮りますから、仮に事故が起きても深海に没してしまえば被害は少ないということになるでしょう。
 例えば、ジョージ・ワシントンが横須賀港に止まっている時に、突然何の前触れもなしに船が真っ二つに割れたら、それはまずいと思いますよ。原子炉が熱を持った状態で湾の中に落っこちたら、水蒸気爆発が起こりますから、その後、大量の放射能物質が飛散するでしょうね。その心配をしていらっしゃる皆さんもいるようですが。

運営者 しかしその可能性は、今までの運用実績から考えると、限りなくゼロに近いですよね。

芦川  港というのは、非常に防御がしっかりしているのは確かなことです。そこに基地を作るわけですから。だからそこに置いておいた空母が、テロで突然、真っ二つに割れるなんてことはまずあり得ないと。それが自然現象だとしたらもっと確率は低いですよね? 民間航空機の衝突なんてもう天文学的な確率ですよ。

運営者 だけど日本では、陸奥という戦艦が・・・。
 てゆーか、それをよく最初の原子力船の名前にしたなと・・・。

芦川  その陸奥だって、真っ二つに割れたわけではありませんからね。
 それよりは、どこかの海を航行中に、そこに潜んでいた潜水艦にやられるということの方がリアルなわけで。でもそんなことはこれまで起きていないし、米軍は二重三重の輪、もう鉄壁の布陣でもって防御網を張って動いているわけですから。

運営者 イージスシステムが空母艦隊群を守っているということですね。

芦川  そうそう。
 ところで、原子炉の安全性に話を戻すと、原子炉そのものの危険性は民間のものより軍用のもののほうが高いです。なぜなら艦載型の原子炉は燃料交換の頻度を減らすために、商業型の原子炉に比べると核燃料の中身が濃いと言われてます。ウランの精製度が高いらしいんですよ。

運営者 へー。

芦川  それが空中に飛散すれば、確かに恐いですよね。仮に吸入したとして、内部被爆する際の被害が大きくなりますから。

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