HOME > インタビュー・コーナー > 原子力空母ジョージ・ワシントンに乗ってきた! > 燃料の交換は25年に1度

原子力空母ジョージ・ワシントンに乗ってきた! 日本人初単独取材

ジャーナリスト 芦川淳 氏

燃料の交換は25年に1度

燃料の交換は25年に1度

ジャーナリスト 
芦川 淳氏 


芦川  真っ暗な中で、滑走路のセンターラインに並ぶ27個のランディング・ライトだけを頼りに、目視だけで着艦するわけです。艦載機のパイロットはある意味、神がかった特殊能力の持ち主ですね。

運営者 目視だけですか。人間業じゃないですよ。なぜそれで安全に着艦できるんですか?

芦川  やはりもともとの素質に加えて、訓練に次ぐ訓練をしてるからですよ。
 フライトデッキ上の着陸できる部分、つまり滑走路として使える部分は全長で256メートルあります。でも、そのうち着艦の際に狙うべき部分は150mしかありません。つまりその部分にだけ着艦するわけです。
 そのなかでも特に3番ワイヤーがある部分のところだけ狙っていきます。

運営者 なるほど、その技量を維持しなければならない・・・。みなさんに文句を言われながらも訓練しなければならない理由はそこにあるんですね。

芦川  艦載機のパイロットは2週間も操縦桿を握らなかったら、空母の着艦資格を失うんですから。
 資格を失ったら、また地上訓練から始めて、日本なら硫黄島や厚木で、狙った場所に降りられる訓練を重ねてやっとOKをもらったら空母に着艦することができるんです。そこでもまた最終的な資格審査があります。

運営者 もし海上自衛隊が空母を持ったとして、そんなこと、日本でできるのかなぁ。

芦川  いまの体制だと難しいでしょうね。人手が足りないし。
 まあウワモノ、つまり本体に関していえば、軽空母を建造する技術はあると思いますし、ひゅうが型護衛艦だって現実的な運用を無視して積もうと思えばVTOL機は積めるでしょう。だけど、空母を持つことを想定した教育体系となると無理も無理です。

運営者 それで、「原子力空母が来る」というので皆さん騒いでいるわけですが、原子力空母と、これまでの通常動力空母との間の最大の違いは何なんでしょうか?

芦川  それはもちろん、「航続距離が違う」ということです。

運営者 普通の自衛艦、例えば、あたごだったら、どのくらい動けるんですか。

芦川  理想的なインターバルなら2週間というところでしょうか。それ以上は燃料と糧食の問題が。

運営者 2週間で油が切れてメシも尽きると。それに対して原子力空母だと?

芦川  原子力推進ですから、燃料としての油の補給はいらないんです。
 しかも、ここが大事なところですが、今ニミッツ級の空母の燃料棒の交換は25年に1度なんです。艦は50年もちますから、その艦の燃料交換はたった1回でOK。・・・ということはほぼ無限の航続力を持っているわけですね。

b.pnga.png

p1.jpg
sign.jpg