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原子力空母ジョージ・ワシントンに乗ってきた! 日本人初単独取材

ジャーナリスト 芦川淳 氏

米空母のスタイルは完成されている米空母のスタイルは完成されている

ジャーナリスト 
芦川 淳氏 


芦川  だから一見して、キティーホークより、ジョージ・ワシントンの方がデザイン的に洗練された感じだなという印象をもたれるでしょう。米海軍の空母は1950年から60年代にかけて、ほぼ完成型になっているんです。キティホーク級からあとは、おおまかなレイアウトはほとんど一緒です。
 フォレスタル級航空母艦という今に至る大型空母のひな形ができたのですが、それを大幅に直したのがキティーホークで、その後はほとんどレイアウトは同じと言っていいです。それでニミッツ級になって各部の煮詰めが終了したって感じですね。

運営者 ニミッツ級というのはキティホークよりも大きいですよね。それは大きさが違うだけですか。

芦川  前回も触れたように排水量、つまり重量が違いますね、3サイズ的にはそんなに差はありません。飛行甲板のレイアウト、そう、アイランドの後ろにエレベーターが1機、前に2機、そして左舷側に一機あるというのはキティホークで決まって、それからエンタープライズがそのスタイルを踏襲して、その後にジョン・F・ケネディーという通常動力艦ができているのですが、それでさらにブラッシュアップして、ニミッツ級につながるわけです。
 キティーホークができてから50年、だいたいそのスタイルが受け継がれてきています。

運営者 じゃあ、今作っているフォード級ですか、あれもそうなんですか?

芦川  そうです。いろいろ技術的には新機軸を投入していますが、箱物としては同じに近いです。

運営者 完成されたスタイルだということですね。

芦川  そう言えます。重さは、一応公称9万7000トン。ただし船にはいくつか重さがあって、基準排水量・満載排水量・それから戦闘の時の重量があるんです。

運営者 なんですかそれは?

芦川  戦闘の時に満載にして敵地にいくわけじゃないですか。その時に燃料は往路に3分の1、戦闘中に3分の1、帰ってくるときに3分の1と考えると、戦地に行ったときにどのくらいの重さになっているかという考え方です。それがジョージ・ワシントンはおおむね9万8000トンになると言われます。
 だからまあ、ぎりぎり10万トンを越えていない。これがすべてを満載した状態の満載排水量だと、10万トンをちょっと超えるという感じでしょうか。
 ちなみに自衛隊の場合には、全部基準排水量で表示しています。戦闘艦は国際的には満載排水量で表示するほうが普通なんですが、なんかプチ擬装の臭いがしますね。

運営者 なんか変ですよね(笑)。

芦川  イージス艦はあくまで駆逐艦クラスだと言い張っていますが、第二次大戦中なら、立派な巡洋艦クラスですからね。

運営者 7000トン以上もある船を駆逐艦だというのは無理がありますよ。
 まあ、余計なことは置いておいて、それだけ甲板が広いのに、発艦や着艦に使える部分はごくわずかなんだそうですね。とても意外な感じがします。

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