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原子力空母ジョージ・ワシントンに乗ってきた! 日本人初単独取材

ジャーナリスト 芦川淳 氏

初めて降りた原子力空母の甲板は

初めて降りた原子力空母の甲板は

ジャーナリスト 
芦川 淳氏 


芦川  だけど、後ろを向いて座ってるでしょ。前方の景色が見えないから、空母が近づいているのかどうかもわかんないんですよ。そういう点から言えば、あれは世界最悪の乗り物のひとつかもかもしれませんね。酔い止め薬と酔い止めバンドのダブル装備でしたよ。
 空母のいるところに到達したんだと認識できたのは、空母の太いウェーキ(航跡)が見えたときです。ジョージ・ワシントンはフロリダ半島の沖合を航行していて、その海域だともうトロピカルな海な色なわけですよ。そうすると艦のスクリューがかき回した海水が、輝くような青いラインを残すんですよ。これが見えたんです。
 着艦する機体は、艦の後方から見て左から右へと斜めに進入していきますから、その青い航跡が斜めに走っているのが目に入ってきました。そして航跡が青から白へと色を変えたかな、と思った瞬間に、いきなり空母のケツが見えて、その途端に「ドドーン」と。

運営者 なんですか、「ドドーン」って。

芦川  機体のメインギアが接地するとき、つまり着艦のショックのひとつですよ。ドドーンと言っても以外とショックは大きくないですよ。意外とソフトな面もあって、身体がシェイクされるようなもんじゃないです。
  ただ、その設置に続く拘束、つまり機体のフックがアレスティングペンダントのワイヤーを引っ張って止まるときに、身体が全部機体の前方に持っていかれて、シートの背中に押しつけられるような衝撃が・・・。

運営者 私はごめんだなあ。

芦川  それでも今回は過去何度か経験したうちでもっともソフトでしたけどね。どうしてもその体験をしたいという人は、自動車を40キロぐらいでバックさせて、まっすぐ電柱に激突すれば体験できます(笑)。
 ワイヤーをはずして輸送機がアイランド(艦橋)側に移動すると、甲板上に人がいっぱいいるのが見えるんですよ。そしてかなりの勢いで彼らが機体を取り囲んで、人間やら荷物を下ろすための準備をはじめるんです。

運営者 そんな、飛行機が着陸するすぐ近くに人がいて大丈夫なんですか?

芦川  いやもう全然フツー。一般の空港で言えば、滑走路のどまんなかに人はいっぱい立ち入っているわけで、さらにその大勢の人の中を飛行機がかき分けていくからすごい。それでエンジンが止まると後部のランプがガパっと開いて、南洋の潮の香りがブワっと入ってきます。その後に「降りていいよ」と言われて機体を離れると、そこに原子力空母の甲板があるわけです。

運営者 どうだったんですか。

芦川  やっぱり広いなと・・・。

運営者 広かったですか(笑)。

芦川  あと蒸し暑いなと。ノーフォークは寒かったのに。
機体から降りると、そのまますぐに艦長室に通されました。艦長室は甲板から一階降りたところにあります。

運営者 そこは船の玄関口になっているわけですね。とりあえず外部から来たまともな奴を応接すると。

芦川  ところが、その入口って、アイランド(艦橋)の下にある小さなハッチなんですよ。アリスの冒険に出てくるような木のウロというかマルコビッチの穴というか、そんな殺風景な感じのハッチから入っていくんですよ。

運営者 さすが戦闘艦ですね。

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