HOME > インタビュー・コーナー > 原子力空母ジョージ・ワシントンに乗ってきた! > 「世界最悪の乗り物」に乗って

原子力空母ジョージ・ワシントンに乗ってきた!

ジャーナリスト 芦川淳 氏

「世界最悪の乗り物」に乗って

ジャーナリスト 
芦川 淳氏 


「世界最悪の乗り物」に乗って運営者 なんでも芦川さんは、退役するキティホークの代わりに、日本の港を事実上の母港とする初の原子力空母ジョージ・ワシントンの単独取材に成功されたということで、今回は緊急インタビューです。
  現在、日本に向けて航行中の原子力空母・ジョージ・ワシントンに乗艦してきた感想を、大手マスコミが報道する前にいち早くお話しいただこうかなと。この芦川さんの取材については、『空母マニア・ジョージ・ワシントンのすべて』(講談社/三推社刊)という本に書かれたそうなので、写真など詳細なところはそちらを見ていただくとして、本に書かなかったような戦略的な話や、こぼれ話について話していただきたいわけです。
 まずね、どうやって行ったんですか。

芦川  乗艦したとき、ジョージ・ワシントン)は、大西洋で訓練を行っている最中でした。そこでまず、当時のジョージ・ワシントンの母港であり、米東海岸で最大の軍港でもあるノーフォーク海軍基地に行きました。ここは世界でも最大級の軍港として有名ですね。

運営者 確かノーフォークは原子力空母5隻くらいの母港なんじゃなかったでしたっけ。すごいっすよね。

芦川  そうです。強襲揚陸艦などを含めると空母タイプの大型艦艇が10隻ぐらい並んでますね。で、ノーフォークの海軍基地には空港が併設されていて、そこから小型の輸送機に乗って飛んでいくんですよ、空母まで。乗るときは輸送機のケツから乗っていくわけですよ。

運営者 ぼくもそういうの乗ったことあるなあ。アエロフロートでモスクワ空港から、東ベルリンのシェーネフェルト空港まで。着陸した時は拍手モノで。

芦川  でも、私が乗った輸送機は、座席が全部後ろ向きになってるんでそこが民間機とは違いますね。シートベルトも腰だけの2点式ではなくて、完全に上半身を固定するタイプのやつ。狭くて臭くて、機体の壁が薄いからとてもうるさいという輸送機です。
 離陸した後は、ひたすら南を目指すので、「どこに行くのかな」と思っていたら・・・。

運営者 テレビで取材に行った人に聞いたんですけど、場所は教えてくれないそうですね。

芦川  出発前に大西洋上とは言っていたんだけど、大西洋ったって広いですからね。窓から沿岸部が見えたので、とにかく南下していることだけはがわかりました。そのうち沿岸部の姿が消えて海だけになって、今度は海に出て。トータルで2時間ほどのフライトだったでしょうか。

運営者 便所にも行けないし、機内サービスもないし、映画もやらないし、とっても快適なフライトですね。

芦川  狭いところでシートにくくりつけられたまま寝てるしかないです。途中でシートベルトを外していいんですけど、面倒くさいから寝てました。
 そのうち高度が下がってきたので、「おっ、降りるのかいな」と身構えていたら、搭乗員が「ワーーー」と大声で怒鳴りながら、腕をぐるぐる回すんです。で、シートベルトがしっかりとしまっているかチェック。そして再び叫んで、それから着艦です。

運営者 なんじゃそりゃ。単なる危ない人じゃないですか。

芦川  空母の乗員とか、技術者とか20~30人くらい乗ってるんですが、あまりに騒音がすごいので互いの声が聞こえないんですよ。さらにクレイニョという防音ヘルメットみたいなのを被っていますから、もうみんな音が聞こえません。そこで『もうじき着艦だぞー!』と注意喚起するわけです。

運営者 2時間飛んだ後で、その変な合図があったから、それで「いよいよ降りるんだな」と分かったわけですね。

b.pnga.png

p1.jpg
sign.jpg

「人間力」とは