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沖縄の基地問題など、国防を考える3

  芦川淳 氏 

「沖縄県民の基地負担」とは何ぞや


ジャーナリスト
芦川 淳氏

芦川  基地経済には2つの流れがあって、まずひとつは直接的に米軍の基地から流れてくるお金。それと、もうひとつは米軍から地権者に渡される賃借料です。どちらもほとんどは日本政府が負担してます。

運営者 普天間基地の場合は、3000人の地権者に年間60億円ですから、1人当たり平均年間200万円ですねえ。「意外に少ないなー」という印象ですが。

芦川  まあそれでも県民の平均年収ぐらいが入って来ますからね。その土地を別の商売に転用したって、もともとの土地の力が弱いんですから、そこまでのお金を生み出せるかどうか・・・・国債よりオイシイ運用方法ですね(笑) なかには、基地の面積の生み出す返還後の経済効果を説く方もいるようですが、過去の事例を見る限り、返還された土地にとてもそのポテンシャルがあるとは思えません。
 飲み屋で隣になったオッサンに訊くと、親戚の誰それは年間で4000万円くらい、基地から落ちてきているなんて話もしてくれますね。逆にネコの額みたいな土地持ちもいるんでしょうけど。

運営者 一坪地主運動があったからだ! だいたい3000人って、多すぎますよね。

芦川  そう。だから実際の地権者はかなりの金額をもらっているとみてよいのだと思います。そういう家だと、長男は家業を継ぐので働いていますが、二男三男は働かないんです。

運営者 そもそも働く場所がありませんしね。

芦川  だから働いていないみたいです。それでも沖縄に落ちるお金は増えていくから、生活は成り立ちます。
 基地周辺住民の方々への補償がだんだんとグレードアップするんだそうです。
 例えば、騒音対策で二重サッシとか防音壁にして、次はクーラーへと進みます。最初は「この部屋にクーラーをつけましょう」であったのが、翌年は全部の部屋にクーラーをつけましょうと、実績獲得のために防衛局も一緒になって「もっと使おう」になっちゃうんですね。前の年より下がっちゃうと、翌年から予算がつかなくなっちゃうのでぜひ使い切りの精神で、ということです。
これで業者も儲かるし力会社も儲かるし、いいことずくめですね。痛いのはそうした配慮の恩恵をうけない納税者ですね。

運営者 騒音対策の常道です。役所はそういうもんです。

芦川  また基地従業員は、ほとんどの場合世襲制みたいになっていますし、それから沖縄の中で経済力のある地域には基地がないということに注目するべきだと思います。

運営者 なるほどよくできてるな! つまりこういうことでしょ、町があれば仕事がある。町のないところに基地があって周辺の人たちに仕事を与えている。

芦川  つまり、「沖縄県にとっての本当の基地負担とは何なのか」ということをきちんと総括しなければならないと思うんです。

運営者 今やマスコミでは、沖縄といえば「基地負担」という言葉が枕詞になっているのですが、本当の負担はどこにあるんだろう?

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