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沖縄の基地問題など、国防を考える3

  芦川淳 氏 

「沖縄に米軍基地の75%が集まっている」はウソ


 

ジャーナリスト
芦川 淳氏

運営者 では沖縄本島の中で米軍基地で一番広いのはどこでしょうか?

運営者 北部訓練場ですか?

芦川  そうです。でもですね。北部訓練場なんて普段は米軍はいませんよ。ジャングル戦のトレーニングセンターとかありますが、広大な「やんばる」の一部で、使用実績からいえば遊休地みたいなもんです。でもそれって、北海道の演習場と似たようなものではありませんか? 沖縄本島にある米軍施設から、その北部訓練場を除くと面積的には約2/3になってしまいます。ちなみにその北部訓練場には、米軍が返還したがっているのに地元の意向に配慮して維持が続いているような背景もあります。
 さらに、普天間基地移転後の返還が約束されている北部訓練場(半分)やキャンプ桑江、牧港補給地区などを沖縄の米軍施設から除くと「沖縄に日本の米軍基地の75%が集まっている」という表現の意味はどう変わるでしょう? これに休眠地のような射爆場や人里離れた訓練場などを加えていくと「75%の米軍基地が集中する過度の負担状態」という言葉自体の持つインパクトがどんどん薄れてきます。


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 これで普天間基地が他所に移転すれば、周辺住民に対する負担度、あるいは迷惑度と言っていいかもしれませんが、それはかなり軽減されることでしょう。これは沖縄の方々にとっての大きな利益ではないでしょうか。そう考えると普天間基地移設への反対意見が不思議なものに思えてきます。


運営者 なるほど、それがジュゴンやサンゴに関係してくると・・・・

芦川  今すぐにでも危険除去のために移転しなければならない普天間基地の移設の前に、大きく立ちはだかったジュゴンやサンゴというのは、沖縄県の方々にとって、はたまた日本にとっていったい何であるのか、よく考えてみる必要があるのではないでしょうか?

運営者 ジュゴンやサンゴは象徴的な話ですが、ほかにも同じようにして弱者の論理を逆手にとっているようなケースが世の中には多そうですね。

芦川  そうですね。そうでなければ、あの超危険で市民生活の邪魔となっている普天間基地は、2014年までには移設できていたはずですから。
 沖縄の自然を守るためにジュゴンとサンゴを保護したいという人々がいて、その活動自体は尊敬に値するものと感じていますが、ともかく普天間基地の周辺で危険に晒されている県民の方々は、思いがけなくその天秤に乗ってしまった感じを受けます。ある意味、ジュゴンと珊瑚は仇みたいなものかと。

運営者 ジュゴンもサンゴも文句を言ってるようには見えないけどなぁ。リンゴは何も言わないけれどリンゴの気持ちはよくわかる人たちがいるんだなあ(笑)。
 自分がわがままを通したいがために、愛国心を振りかざす団体の皆さんとかいらっしゃるじゃないですか。「誰か他の人のために」と言いながら自分のためにやっている、子供のためにと言いながら自分の懐を肥やす、「弱者のために」と言いながら募金を懐に入れるとか。
 「世界の可哀想な子供たちを救いたい」と思って日本なんとか協会に寄贈したら、なぜか25%も中抜きされて、豪華きわまりないビルを品川プリンスホテルの南隣に建てられていたとか・・・。

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