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沖縄の基地問題など、国防を考える3

  芦川淳 氏 

ジュゴンもサンゴもタメにする議論


ジャーナリスト
芦川 淳氏

芦川  そういう報道や反対運動の中で、大切なことは、「ボーっと見ていれば簡単にミスリードされる」ということです。手管を使う側も、見る側のピントが定まっていないことと良いことに、かなり大胆なことをやっているんですよ。
 こういうことは、実際に行ってみればすぐわかることだし、本当は行かなくてもわかりますよ。某航空会系のリゾートホテルの先に浮かぶパヤオの上から、大浦湾を眺めてみれば、「埋め立てるっていっても、湾の入口の脇じゃん。これで影響って、どんな影響?」と感じますよ。
 湾の真ん中より奥なんてかなり赤土が入っていて、そういうのは基地の影響ではなくて、周辺の工事や川の上流の開発などが原因ですよ。件のリゾートホテルの開発も少なからず、湾の環境には影響していることでしょうね
 それにジュゴンも、地元の人に「ジュゴンって見たことあるんですか?」と聞いてみたら、「ああ、よく昔はジュゴンを食っていたよ」と返事が返ってくる(笑)。貴重なタンパク源だったんですよ。

運営者 イルカと一緒だ。静岡あたりじゃ、フツーに食べてますからね。

芦川  「そんなにジュゴンておいしいの?」と聞いたら、「どうだろうねー、おいしいって聞いたことがあるよ」と笑ってましたけどね。
 4年ほど前に環境省が行った大規模なジュゴン調査の結果が出ているんですが、ジュゴンの目撃例は本島中北部と西北部に広く分布していて、大浦湾付近だともう少し北か南に離れたところに集中しているんですね。かならずも大浦湾に住んでいるわけではなく、餌と環境をもとめて回遊している感じです。
 ジュゴンは音に敏感な生物と聞きますが、基地がなくても、水面を走る水上バイクや漁船の音だけでもその地域から追い立てるキッカケになるはずです。ならば現在進行形のそういったものこそ規制の声が上がらないとおかしいですよ。それにまた基地建設によって餌場が失われるとされていますが、それなら調査によって判明している金武湾中央部や宜野座沖、あるいは嘉陽といった場所の藻場を徹底的に保護することのほうが先ではないでしょうか。
 それから、大浦湾には、稀少種のカニやエビなども多いんですが、それにしたって現在進行形で赤土による汚染がかなりのところまで進んでいますから、そっちを先になんとかしろと言いたいですね。 実際に今、大浦湾の一番奥で橋りょう工事をやっていますが、それだけでなく上流の工事で川から流れ込む赤土も馬鹿にならない量です。反対派の皆さんは「今すぐこの橋りょう工事をやめろ!」と反対しないんでしょうかね。
 現地に足を運ぶと、これってつまり「基地に反対するための反対運動」という感想が強く涌いてくるわけです。

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