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石垣港内の中国駆逐艦は潜水艦か航空機で攻撃

ジャーナリスト 芦川淳 氏

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芦川 考えられる想定は、まず空母がない状態での戦闘です。空母が戦力化されていないからこそ、不沈空母である先島が重要になるんですよ。
 もっとも万全の状態で台湾攻略に望むなら、空母を保有したうえで、台湾の南東沖にその空母を展開させ、台湾北東の不沈空母と挟撃するような形をとるでしょうから、先島の重要性は薄れませんね。空母との連携が重要になり、防空艦を入港させて戦力アップを図るかもしれません。
 もしそうした艦を排除しようとするならば、潜水艦の出番になるでしょう。ただ石垣島を舞台にした場合、やはり攻めるに難しいです。名蔵湾は吃水が浅いので潜水艦の活動には適しません。立て籠もり状態になると、排除というより無力化に焦点が移ると思います。そのときは航空機による対艦攻撃が重要になりますね。もちろん航空基地への攻撃も俎上に上がるはずなんですが、作戦そのものは困難になると思います。必ず人間の盾の問題が生じますからね。

運営者 人質にとられちゃってるわけですが。
 おそらく中国軍は人質の島民をたくさん滑走路に連れてきて、滑走路を爆撃できないようにしちゃうでしょう。「これなら日本政府には攻撃できないだろう」と。
 人質を利用したり、脅迫して戦争目的を達成するというのは、普通の戦争ではあまりなさそうな感じがしますが。

芦川 いえいえ、中国にとっては必ず内政問題になっちゃいますから(笑)。
 ま、それは冗談として、人質にする可能性と、島から強制退去させるのとの2通りが考えられますね。可能性が高そうなのは、後の占領化をしやすくするために、人道的名目で島民全部を強制的に沖縄本島に移送することでしょう。

運営者 だんだんチベットに似てきますね。
 この状況になっていれば、中国政府は、「国際的にどのように孤立したとしても、戦争の目的を達成する必要がある」と考えているでしょうから、どんなことでも起こりえますな。
 そんなことするのは本当のならず者国家なわけですが、どうやら今回の尖閣諸島事件でも、中国人は海上保安庁の職員に危害を加えようとしたという話も伝わってきていますから、そのような国家であれば、日本国民にどのようなことをしてもおかしくないということは十分想定できることです。

芦川 逆に言えば、あらかじめ石垣島に小さな部隊でもいいから自衛隊の戦闘部隊を置、くだけで情況は大きく変わります。ゼロはどこまでいってもゼロですが、ゼロでなければ可能性は無限大です。ちょっとした防衛力があるだけで、先島を狙う輩は自分の出血を天秤にかけ始めます。これが肝要なんです。
 中国は自身の身に迫る脅威に対する反応は、朝鮮戦争をみるように強烈ですが、その逆だと意外とセコイ動きばかりで、まずは小競り合いを利用して土地を奪いにいくような形ばかりです。そういう場合は出血を嫌うのが中国軍の特性なのかもしれません。

運営者 そもそも、自衛隊がいるところを「中国だ」と言い張るのは無理ありますからね。

芦川 だから「中国と戦争するとどうなるか」という話は、現状から想定すると、魚釣島で云々よりも先島諸島を舞台にしたほうが可能性が高く、また自衛隊のいない先島諸島で有事となったら、もはや日本側で出来ることは何もないというところに落ち着きます。
 先島諸島の防衛に関しては、もし一度でも中国軍が現れたら、それで終わりなんです。実際に島を奪回することは本当に難しいことなんだと認識しなければなりません。
 ですから実際には、先島諸島に自衛隊を展開させていなければ、話の前提条件すら成り立たないということになってしまうんですよ。
 つまり先島諸島が侵略されるという事態は、日本本土を攻撃されることとは、まったく違う次元から見つめる必要があります。

運営者 それは、そこに自衛隊が存在しないからですね。


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