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「国防」について考えてみよう part2

ジャーナリスト 芦川淳 氏

北朝鮮の核保有がもたらしつつある大変化

ジャーナリスト
芦川淳 氏   

芦川   布石といったところですね。石垣島は、新空港ができてからの話になるので、まだかなり時間がかかると思います。旧空港に自衛隊が入ることが検討されるのではないでしょうか。
 伊良部島の空港には、ときどき自衛隊の航空機が入っていますが、それはデモ的な要素が強くて、本来なら、宮古島と石垣の間の多良間に自衛隊の基地ないし分屯地を置いた方がいいかもしれません。空港が2つあるので、旧空港を駐屯地にするのもいいかもしれない。

運営者 なるほど。

芦川  ただ、わたしは、南西諸島地域で戦闘が起きる確立が大きいと考えていません。布石を打つことによって戦闘が起きなくなることが重要なんです。壁がないと、何かが起きるかもしれませんから、今のうちの手配が必要です。
 それから石垣島や他の島々への自衛隊の駐留は、台湾に対してものすごい貸しをつくることになります。もし石垣島の旧空港に自衛隊が置かれたら、台湾政府がどれほどの安堵感をもつか。

運営者 それは、防衛についてのある非常に大きな真実を示していることだと思いますね。「軍隊を持たなければ戦争は起きない」という単純素朴な信仰は、どうもどこか破綻しているような感じがします。
 それで、南西諸島から大きく日本の外に目を向けると、どうなりますか?

芦川  そうそう、アジア地域で去年と話が変わってきたのは、北朝鮮の核の問題です。北朝鮮が核実験に成功して、核を持っている可能性があるというのが、非常に大きなファクターといえます。とても大切なことです。

運営者 どういうことですか?

芦川  他の国が核兵器を保有したときに、周囲の国が感じるのは、「核兵器がこちらに向いてくるかもしれない」という感覚ですよね。それはどの国も一緒です。
 そしてこれまで中国を核兵器で脅かすような国はアジア地域にはありませんでした。従って初めて中国はその感覚を持つことになったわけです。核兵器を持っている可能性が強くて、しかも運搬能力を持っているのですから。それにはノドンで十分なんです。
 ノドンを持っているだけなら問題ないのですが、核兵器とノドンを合わせれば、とたんに中国の北朝鮮に対する警戒度はアップします。北京まで届きますからね。

運営者 北京政府にとってみれば、北京が一番大切でしょう。

芦川  そこで中国は北朝鮮に対して強硬策をとれなくなってきて、むしろおもねるような姿勢を見せ始めていると思います。
 それと、北朝鮮が核を持つことによって、朝鮮半島情勢が緊迫したときに、中国やアメリカがどのような姿勢で臨むかが一段と不透明になりつつあります。これまでのようにがっぷり取り組むというのは難しくなってきています。
 それで例えば、金正日の突然死によって、いきなり統合プロセスが始まるということも考えられます。

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これはあくまで呑み話をまとめたものです。

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