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「国防」についてプラクティカルに考えてみよう

ジャーナリスト 芦川淳 氏

お金がなければどうするべきか

ジャーナリスト
芦川淳 氏 

 

運営者 正面装備については適切なのかと質問したらどうなります。

芦川  それは本当に難しい質問です。これはすごく難しいです。
モチはモチ屋といって本人たちに任せちゃうと、自分たちの予算確保のために動いちゃいますからね。

運営者 芦川さんは少なくともそういう立場にないわけだから、客観的な芦川さんのご意見を伺いたいわけですよ。

芦川  これだけ財政が厳しい中でやっているわけですから、国防予算を増やせと言うわけにもいきません。そうすると装備に関しても節約を考えなきゃいけないわけです。
 だけど装備というのは、買ってすぐ部隊に行くわけではありません。そこのところの意識が国民にはまったくないんですね。F15を30年前に買って、今運用してます。じゃ同じ仕様のF15が何機あると思いますか?

運営者 200機あるわけですが、1年に数機かしか生産されませんから、少ないんでしょうね。

芦川  生産終了直前になって改修が入って、レーダーのシステムを積んでないとか、こういうミサイルを運用できるとか、できないとか、そういうのが50種類くらいあるんです。
 ということは、自衛隊の中で共同作戦をやるときに、参画することができないF15があるということなんですよ。

運営者 そんなことがあるんですか。

芦川  いっぱいあります。それで米軍ぐらいお金があれば、一気に500機改修しちゃうなんてできるんですね。だけど自衛隊では改修するにしても、そんなにお金はつきません。
 お金がなくてそれができないのであれば、頭を使った実行力を考えなさいと思うんですけどね。日本にはそれができる技術力があるはずです。

運営者 今の話を聞いてると、日露戦争の時は装備が最新だったと思うんですが、太平洋戦争の時はそうじゃなかったものを、ないものを精神力で補えと言いながら、むりくりな運用をやって損害を大きくしていった。無駄な犠牲を出してしまったということを連想します。企業経営においては厳に戒められるところの戦力の逐次投入だったと思うんですね。
 イラクの現状を見ていると、「かけるところにはかけなければならない」という考え方が、いまはアメリカですらできてないかもしれませんね。孫子には、「積水を千仭の谷に決するが如き」、つまり積水を一気に落とすように1点集中すればば勝てると書いてあるわけですから。積水化学の社名はここから来ている。
 今まで日本がそういうことをやった経験があるかというと、ないと思うんですね。ケチくさい闘いをやってきた感じがします。そこのところの発想を変えるべきだと思うんですよね。

芦川  逆に言うと老子は、水は低きに流れると言ってるように、低いところに溜まりやすいところがあるんですよ。

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これはあくまで呑み話をまとめたものです。

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