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「国防」についてプラクティカルに考えてみよう

ジャーナリスト 芦川淳 氏

首相への諮問はNSC方式が望ましい

ジャーナリスト
芦川淳 氏 

 

運営者 そうすると、国防基本法の中で考えうる、国防に対する意思決定やら発動体制というのはどういうふうになるんでしょうかね。アメリカの例にならうとすると、国家安全保障会議というのがあって、統合参謀会議議長がシチュエーションルームで大統領に進言をして、大統領が命令を出せる形にする必要があるわけですよね。

芦川  基本的にはそういうのが望ましいと思います。首相に対する諮問会議は、アメリカの国家安全保障会議的なものでいいんですよ。
 まさに、モチはモチ屋の話なんです。作戦に関しては、やっぱりプロに任せるべきで、順番としては、大統領が国家安全保障会議のメンバーに、これはいったい何がどうなっているのか、作戦はどうなのか、うまくいくのか、できるのか、といったことを聞くわけですよ。軍人はそれに対してこれはできます、敵を潰すことができますと答えることができますよね。一方でその作戦は法的にどうなのか、適法なのかという判断もあります。作戦上違法に近いこともやっぱりあるんですよね。その判断は法務大臣とか法務担当補佐官の仕事です。

運営者 あくまで責任を取るのは大統領ですから、違法になりそうなことであったとしても、それを承知で国益のためにやっちゃうこともあるわけですよね。

芦川  それを隠ぺいするのか、公開するのかという判断もありますね。
 それで「よし作戦を決行しよう」という最高指揮権者の判断が下った時に、「では作戦遂行のためには燃料を50万トン、米は10万トン、要員は何人必要だ」ということになりますから、その時に行政が走るわけです。それをやるのが行政の仕事です。

運営者 あるいは国民保護法を発動するのか、どの法律に基づいてやるのかといった判断もありますよね。

芦川  その時に内局が、「防衛大臣の命令を遂行するために、3自衛隊は戦闘で全力を尽くせ。我々は統幕のアイデアをもとに予算や装備を確保する」と、行政と軍務の違いをはっきりさせればいいと思うんですね。

運営者 行政府に求められるのは、法律に基づいた業務執行なんです。軍務の方も法律を淡々と実行していただければよいということになると思いますね。
 ただ自衛隊がやることは、なんか普通の行政とちょっと違うような感じもしますが。

芦川  軍事行動については、首相の専任事項ですから。
でも、いま言ったような法律をはっきりさせておかないと、核ミサイル攻撃をされたときに、災害派遣要請がされることになっちゃうんですよ。着弾するまでは何の命令もできませんからね。武力事態対処法ができるまでは、ミサイルが着弾してから以降でないと自衛隊が出られなかったんですよ。県知事が災害派遣要請をして、後処理をするのが自衛隊の仕事だったんです。それはおかしいでしょう。

運営者 まぬけですな。何のためにパトリオットがあんなにいっぱいあるんですかねぇ。

芦川  だけど、ミサイルが飛んできたときにはパトリオットでも間に合わないんですけどね。

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これはあくまで呑み話をまとめたものです。

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