アマーレ! カンターレ! マンジャーレ!
「天才の国」イタリア自然派ワインの真実

アマーレ! カンターレ! マンジャーレ!


川村武彦氏+山田恭路 氏

山田  売り手が良く勘違いしているのは、「売り手がけん引していくことによって、500円の価格品のワインを飲んでいる人が、1500円のワインを飲むようになってくれるだろう」と思っている人が多いんです。だけど500円のワインを飲んでいる人は、あくまでも「致酔飲料」として飲んでいるだけであって、パックに入ってる焼酎を飲んでいる人たちなんです。だからどんなに一生懸命教育しても、1500円のワインを飲むようにはなりません。
 そうじゃなくて、ある程度食べる物が好きで、自分で関心を持ってワインを飲むお客さんが成長してきたら、「第2ステージにはこれがあります」「第3ステージにはこれがあります」という品揃えを、ワインを武器にしようとしている小売店は持っている必要があるということなんです。
アマーレ! カンターレ! マンジャーレ!
 だからフランスワインがあるのであればイタリアワインも品揃えをするというバランスをとる必要があるし、イタリアの入門編である軽くてフレッシュなソアーヴェとかキャンティとかは当然置くとしても、自分の店の個性を出すとか利益を取る必要もあります。それでいて1000円台から2000円台のボリューム品であること。これをいかにそろえて売りこなすかなんです。
 「品揃えと売り方を変えましょう、新しいイタリアで」と。
 小売店が売り上げを増やすためには、新規顧客を増やすかリピーターの数を増やすしかない。新規顧客を増やすためにはこれまで自分たちが持っていなかった玉が必要になります。新しいイタリアワインは新規顧客をつなぐ接着剤になりうるでしょう。

TAKEカワムラ イタリアは地域も自然環境も色違いますから、ワインの種類も多いし、ほんとうに幅広く日本に持ってこれると思いますよ。

山田  その手応えはイタリアに行って感じました。だから踏み込むことにしたんです。いろいろ試飲をしていったけど、行ってみると自分の想像の10倍くらいは深みと広がりがありましたから。
 はっきり言ってイタリアなめてました。イタリアにいる間に5回TAKEカワムラさんに「申し訳ありませんでした」と謝りましたからね。

TAKEカワムラ 謝られて、心の中でVサイン出しました(笑)。

山田  ネタがあってまともなものがあってバラエティーがあれば、あとはもう輸入業者の仕事ですから。きちんと商品管理をして、コストを下げるのが流通業者の仕事なんです。
 僕は「3つのE」と言ってるんだけど、ひとつはエコロジー、これからはどうしても自然環境を考えないとどうしようもないですよ。

TAKEカワムラ イタリアの造り手は声高には言わないけれど、まじめに農業をやっている人はエコにならざるを得ないんです。

山田  それから「エネルギー」あるいは「縁起」です。お客さんは、幸せのおすそ分けにあずかりたいんです。だからイタリアの自然の話とか生産者の情報は受けるはずなんです。

TAKEカワムラ ラチェレータのワインなんてエネルギーそのものですからね。あれを飲んだら幸せになれますよ。

山田  それから3番目は「エンジョイ」なんですよ。

TAKEカワムラ アマーレ! カンターレ! マンジャーレ! イタリア人は難しいワインの話なんかしませんから。それにワインだけでは飲みません。あれだけ食べ物がおいしい国なんだから、おいしい食べ物にワインを合わせて飲むわけです。

山田  日本はこれだけ経済やら先行きやらが厳しい中で、もっとワインから元気のもとをもらわなきゃ。ワインからエネルギーをもらえばいいんです。

TAKEカワムラ そして最終的には、みんなが幸せになれば、それがいいじゃないですか。

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