「最右翼のマイナー産地」マルケ州のワイン発掘
「天才の国」イタリア自然派ワインの真実

「最右翼のマイナー産地」マルケ州のワイン発掘


川村武彦氏+山田恭路 氏

山田  それとおもしろいのは、アンジェロ氏は日本のイタリアワイン専門家の中でも直接知っている人が何人もいる。そういう人間性を持っているんでしょう。

TAKEカワムラ そうですね。ほんとうにソフトで穏やかな人です。よくしゃべって、けたたましく笑うんだけど。穏やかで自然と共に生きている感じの人です。

山田  ボトルのラベルには造り手の思いが出てるんだけど、ここのラベルもおもしろくて、ほんとうにおいしいワインづくりをするための要素がすべて描かれている。まずブドウの木の根っこが必要だということ、太陽の光を浴びる葉っぱが必要だということ、ブドウづくりや醸造を行う人、造り手のパッション、それから彼の家である赤い家が描かれています。
「最右翼のマイナー産地」マルケ州のワイン発掘 それから7、8年前は、日本でリーファーコンテナを使って輸入している比率は15%ぐらいだったんです。だから赤道を越えるためにいろんな添加物を入れることになってしまうわけです。2,3年前にはそれがさすがに30%-40%くらいに上っているらしいんだけど、今日話した協同組合のようなワインにはあまり使われていないということがある。自然派ワインであればあるほどきちんとした温度管理をしたいんだけど、リーファーコンテナを使えばいいだけではなくて、蔵元から船出しするまで、それと日本に入ってきた後どのように管理されているかという問題もあるわけです。

TAKEカワムラ そうですね。

山田  だから蔵元を出るところから温度計をコンテナの中に入れる必要がある。
 トラブルも多くて、業者が温度の設定をマイナスの方にまちがえて、-14度にしてしまったことがあって、エジプトで全部破棄したという話があります。
 それからイタリアワインはマイナーな産地の方が有名なところよりもはるかに多いという話をしましたが、その中でも最右翼のマイナー産地としてイタリア半島の真ん中くらいにあるマルケ州がありますね。

TAKEカワムラ ほんとうにおいしいワインを造っているし、それ以上に日本人受けのするワイン、日本人受けのするブドウの品種(サンジョヴェーゼ、モンテプルチアーノ)を作っているところです。自然環境も素晴らしい。

山田  ところがマルケはそういうところなので探すのが大変だし、行きたいともあまり思わないし、どうやって隠れたワイナリーを探すかというと、人脈なんです。確かなワイン造りをする造り手はやっぱりつながっているので、そういう人に紹介をしてもらえばよい。

TAKEカワムラ さっきのカッシーナ・カロッサのお友だちね。マルケ州の南の方にあるのがサンラッザロです。
 ここも10ヘクタールくらいしかない小さなワイナリーで、作っているのはサンジョヴェーゼとモンテプルチアーノ。コストパフォーマンスが非常に素晴らしい蔵元でした。この上なくまろやかなタンニン、うまみたっぷりのサンジョヴェーゼと、タンニンがこなれてパワフルなんだけどエレガントがしっかり残っているモンテプルチアーノのミックスで、とても安いです。
 それから展示会で、このサンラッザロのオーナーに友達を紹介してもらったのですが、有機でやってるクラーラ・マルチェッリという蔵元で、自然がいいからほんとうにおいしいワインができちゃうんです。

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