ボルドーネ:和風イタリア料理にぴったりのお値打ちワイン
「天才の国」イタリア自然派ワインの真実



ボルドーネ:和風イタリア料理にぴったりのお値打ちワイン


川村武彦氏+山田恭路 氏

山田  バローロの産地であるランゲはタナロ川の右岸なんだけど、左岸側にあるのがロエロなんだよね。これは夕張メロンとおんなじで、川の夕張市側は夕張ワインになるんだけど、対岸のメロンの方はぜんぜん安いというような話で。

TAKEカワムラ 昔からブドウはあったんだけど、ワインはまったく無名でした。戦後ワインを作り始めて、ボトルワインを醸造し始めたのはこの20年ぐらいのことです。同じピエモンテでもバローロやバルバレスコのように有名ではありませんから、同じネッビオーロやバルベーラを使ってワインを造っても安いんです。半値以下ですね。だからおいしくて安いワインをさがそうと思ったら、ロエロの方が可能性は高いです。
ボルドーネ:和風イタリア料理にぴったりのお値打ちワイン
 ボルドーネを見つけたのはまったくの偶然で、僕がよく行くロエロのレストランでワインを頼んだら、店で1本たった13ユーロで出ているワインがあったんです、バルベーラで。でもトリュフを食べながら飲んでみて、「こんなおいしいワインが」とびっくりしました。それで急いでワインリストを見直して、「1ケタ違うんじゃないのか?」と(笑)。
 それで「次はランゲのネッビオーロかな」と。別のワインを飲んでみたら、全然薄く感じるんです。先にボルドーネが作ったバルベーラを飲んだために、後から飲んだパルパレスコが全く薄く感じられてしまうという。それで値段は2倍以上違うわけです。そんなお値打ちのワインを発掘しました。

山田  そのボルドーネを、日本に初めて持ってきます。しかしこのピエモンテというのは、ワイン学校ではトスカーナと並んで必ずきちんと勉強するところなんだけど、こんなレベルが高くてコストパフォーマンスのよいワインがあるなんて、日本ではまったく知られていないですからね。

TAKEカワムラ このオーナーのヴィットーレ氏が母親のおなかの中にいたとき、お母さんは家から3キロくらい離れたブドウ畑に歩いて作業をしに行って、草を刈っているときになんと産気付き「これはヤバイ」と思って、股を抑えながら3キロの道のりを走って30分で帰ってきたんだそうです。だからここの畑で生まれた赤ん坊なので、本当にブドウが好きなんだそうです。

山田  ロエロの人たちは自分たちのことを、「フランスでいうとブルゴーニュ」とたとえるね。小さな生産者や小さな畑がたくさんあるし、ネッビオーロは色は淡めだし。

TAKEカワムラ ネッビオーロ自体がかなりピノノワールに近い感じがありますからね。エラルド・ヴィヴェルティ氏は「自分が世界最高のワインだと思うブドウの品種はネッビオーロかピノノワールだ」と言っていました。

山田  イタリア料理はパスタが定番なんだけど、日本には日本独特のきのこを入れたり大根を使った和風パスタがあるよね。こういう料理にはタンニンが強いワインを合わせるのはどうかという感じがあるんだけど、ロエロのワインの味筋はうまみがすごく強くて味が繊細でしなやかなんですよ。だから和風のイタリア料理と非常に相性が良いと思います。

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