世界唯一無二の造り手は「ワインで世の中をよくしたい」
「天才の国」イタリア自然派ワインの真実




世界唯一無二の造り手は「ワインで世の中をよくしたい」


川村武彦氏+山田恭路 氏

山田  「エネルギーが入ってるから何本飲んでも酔わないんだ」と言い張ってるし(笑)。

TAKEカワムラ この蔵元では食べ物の90%が自園地元のものなんです。だからおいしい。消化もいいし。それで食事をしていると楽しくなって、よくしゃべるんです。
 ダニエレ氏は「ワインは人の心を開く。友達を集めて楽しくやりたくなる。よりみんなしゃべるようになる。そうやってお互いの経験を伝え合うことによって、この世の中がもっとよくなる。最終的には自分はそれを目指してるんだ。そういうことになればいいなあ」と言ってました。

山田  「世の中をよくしたい」というのは、オリヴィエ・クザンもマズィエールのラブイグも言ってたなあ。
 商売的に考えると、さすがのイタリアでもこんな蔵元は他にないわけで、5万本しか作っていないここのワインを「ばかばか売りましょう」という話にはなりません。しかし売り手としては、こういうことが存在するということは知っておかなければならないと思います。
 縦軸としてワインのレベルを考えてみると、コストパフォーマンスとしてもちろんピンからキリまであります。今度は横軸に環境に配慮してるとか添加物を使わないようにするという自然派度を考えてみると、その一番先端にこういう蔵元があるということは商人として知っておいたほうがいいと思うんです。
 売り方の前に商品の見極めをする必要がありますから、そういうものさしが必要です。

TAKEカワムラ ダニエレ氏は究極に行ってるんだけど、誰も近づけない、雲の上にいるような人じゃないんです。自分がちょっと目線を変えさえすれば、すぐ近くに寄っていくことができる人なんですよね。

山田  販売的に言うと、僕は「イタリアワインは気分で売る」と言っています。パスタや食材も含めて包括的にアピールするということ。ラチェレータはそれを体現していると思ったね。売り方と共通なわけ。
 そういう話を1時間以上話してきて、最後にワインを飲んで、まずかったら台無しじゃない(笑)。
世界唯一無二の造り手は「ワインで世の中をよくしたい」
TAKEカワムラ サンプルを送ってませんでしたからね。「まずい」って言われたらどうしようかとドキドキものでしたよ。

山田  ダニエール氏の家族と一緒にテイスティングしたんだけど、もう鼻先にグラスを持ってきた時点でわかりましたね。香りの出方がハンパじゃない。ここの場所で育ったブドウの香りが全部出ていて、何の迷いもない。味わいも素晴らしい。赤ワインなんて、タンニンがこなれているというどころではない液体で、人間の体液と同じような浸透圧を持つような・・・とても感動しました。
 まあその前に、ワインは畑が7割、醸造設備が3割なので、醸造設備を見た時点で「これはいけるだろう」とは思っていましたが。

TAKEカワムラ ああ・・また行きたいなぁ・・・。
 ワインも素晴らしく美味しいんだけど、彼らがやっていることはイタリア人でも「!」ですから。世界唯一無二ですよ。

b.pnga.png