本来のワインの造り方をつき詰めるとこうなる  
自然派ワインに首ったけ  山田恭路 氏



本来のワインの造り方をつき詰めるとこうなる  [自然派ワインに首ったけ]

BMO株式会社
山田恭路 氏

運営者 実におもしろい味だね。このワインが、この店の象徴的なワインということになるわけ?

山田  このくらい面白い話のあるワインは他にいくらもあるので悩んだんだけれど、まあ見映えもいいしね。一応これを看板ワインにしてるけど、店に置いてあるワインは全部看板ワインだよ。
 繰り返しになるけど、うちはオーガニック専門店ではないんだよ。「自然、自然」と言い過ぎるのも不自然だし。だけど本来のワインの造り方をつき詰めていくとこうなるなと思わせるのがこのワインなんだ。この造り手は、完全にナチュラルということを自覚して、ワイン本来の姿を追求してきた人なんだ。そして生活もそうなっちゃったんだ。

運営者 原始人になっちゃったってこと?

山田  そう。オリヴィエ・クザンは自分が作ったヨットで世界一周してたような人なんだけれど、おじいさんが倒れそうになっちゃって戻ってきてブドウ畑を手伝うことになったんだ。
オリヴィエ・クザン この写真を見てよ。馬がいるでしょう。

運営者 これはまた、駄馬だなあ。

山田  その馬で、畑を耕すんだよ。機械をまったく入れずにね。

運営者 何でそんなバカなことを?

山田  畑にトラクターを入れると、ブドウの木の根が切れちゃうんだよ。それと、土が硬くなってしまうので、酵母が土の中で培養されないんだよね。

運営者 ちゃんと理由があるんだ。すみませんでした。

山田  あとひとつ、この人はそういう機械的なものの波動を畑の中に入れたくないと信じているらしい。

運営者 わかったわかった、そういう人なんだ。だけどワインがうまければそれでいい。

山田  そういうこと。
 それからね、お湯を沸かすのも、こういう集光器を使って太陽光線で沸かすと。

運営者 オリンピックの聖火を採火しているのかと思った(笑)。

山田  それからね、車は菜種油でエンジンが動くように改造をして・・・。

運営者 ただの変人じゃん。

山田  このブドウ圧搾機は、古代からって使っているような博物館ものでね。現代醸造学では、酸化したブドウではいい発酵ができないので、ブドウを酸素に絶対に触れさせてはならないことになっているんだけど、そんなのおかまいなしだよね。
 そしてすぐにジュースを樽に移さないといけないんだけれど、このトイをずうっと通ってきて発酵槽にジュースを落とすなんてことをやっているから、ボルドー大学のワインの教授なんかが来たら目を剥いて怒るよ。

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自然派ワインに首ったけ 山田恭路 氏