オーガニックワインにもいろいろある  
自然派ワインに首ったけ  山田恭路 氏

オーガニックワインにもいろいろある  [自然派ワインに首ったけ]

BMO株式会社
山田恭路 氏

山田  だから、今のような形になったのは、貧困な農民たちを救うためだったんだ。雨が多かった年でも一定のワインを造るために農薬技術が発達したということ。劇的に固定費が削減できたので、ワイナリーの経営は楽になったんだけれど、昔からのワイン製法が失われてしまったというプロセスだったんだよ。

運営者 へえー、ワインの本場だと思っていたフランスでもそんなことがあったんだ。

山田  そしてそれが一番先に問題視されて、一番先にそこから立ち直ってきたのが、やっぱりフランスだということなんだよね。農薬を使っていたピークが70年、80年代のこと。もちろん今でも使っているけど。それに対して、「昔のワイン造りはこうではなかった」という話が出てきて、やり方を変える人が出始めたのがこの10年ぐらいのことなんだ。

オーガニックワインにもいろいろある運営者 そういう動きがあるんだ。

山田  ある。すごくある。

運営者 それがオーガニックってことなの?

山田  オーガニックというのは、畑に農薬をまかなければオーガニックワインになるんだよ。
 だけど農薬をまかない造り手にも2種類あって、ひとつは「うちは農薬を使いませんでした」というそれだけの造り手。余計な芽や枝が生えても、害虫がついてもそのままにしておきます。で、そういうブドウを収穫してきてワインを造るときには酸化防止剤を入れまくってしまうと。なぜなら、手入れをしていないので害虫もすごいし、腐ったブドウも一緒に入ってしまうから、化学物質を入れながら造らないとワインにならないんだ。
 そうでないパターンの造り手は、本当にいいワインを造ろうということで、毎日畑に出てワインの手入れに手間をかける。そうするときれいな状態のブドウができる。そういうブドウで造れば、酸化防止剤なんか入れなくてもきれいに発酵してくれるわけだよね。それが本当においしいワインなんだ。

運営者 ということは、「オーガニックワインはいいものなんだ」と単純に思い込んでいる俺ってバカ?

山田  かなり危険なことではあるよね。「売らんかな」でつくっているオーガニックワインは多いからね。でも日本人とアメリカ人は、「無添加」とさえ書いてあれば買っちゃうから。
 オーガニックの象徴はてんとう虫と言われてるでしょう。

運営者 そうそう、聞いたことある。

山田  あまり大きな声では言えないけど、ラベルにてんとう虫のマークが貼ってあるワインは、まずまずい。
 確かに、オーガニックなんだと思うよ。だけど、ワインをうまくするための努力をあまりしていないという傾向はあるんだよね。農薬は使っていないけど、酸化防止剤はいっぱい入れていたりするから。

運営者 うーむ。

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自然派ワインに首ったけ 山田恭路 氏

自然派ワインに首ったけ 山田恭路 氏