さる名門女子大における
恋愛論講義録その10


○○先生 具体的に、「心に響く」というのはどういうことを言ってるわけ?

 それはね、簡単ですよ。相手がしてほしいことをやってあげればいいんです。
 だけど相手の望みをかなえてあげたのでは自分の利益が失われるという場合は、自分の中で「ここまではやってあげてもいい」という線を引いておいて、そこまではやってあげましょうというふうにしておけばよいでしょう。
 お人よしにならない、自分の利益を守るという線をきちんと持っていなければなりません。
 あとはね。断り方なんですよ。「いいけれど、今日はダメ。また次回ね」というのが正しいと思います。

○○先生 だけど、酔っ払ったときは、その線が移動したりしない? まあいいかなと。

 それは、セルフコントロールができていない人の場合なんです。揺れ動くお年頃の人もなかなかこの辺のコントロールは難しいですね。

 以上のことを理解していただければ、相手の心を読むことができるし、相手を自分が望む方向にコントロールすることもできます。その相手が、自分にとってのライトパーソンなのか、自分にふさわしい人なのかということも見えるでしょう。どうしてかというと、自分をうまくコントロールすることで、一歩引いたところから相手を観察できるからです。
 だから皆さん、恋をするのはいいし、燃えるような恋は望ましいんだけれど、ある部分ちょっと引いて自分自身を客観的に見るということができないとよろしくないですよ。

 これはね、こういうことを想像していただくといいと思うんです。
 テレビのスタジオに行くと、出演者に見えるようにモニターが置いてあるんですよね。そのモニターには、しゃべっている自分が写っているわけです。
 それを見るのは相当恥ずかしいことですよ。だけどプロのタレントやアナウンサーは、そのモニターを見ながら、自分自身をコントロールしていくわけですよ。
 つまり、ここがポイントで、そのモニターというのは一歩引いて自分自身を見ている私、なんです。
 たから自分が彼氏と話しているときに、幽体離脱じゃないけれど、どこか斜め上の方から話している自分を見て、ちょっとこれは調子が上がり過ぎてるなぁとか、もっと熱を入れたほうがいいなということをコントロールするといいわけです。目線を別のところに置くということですね。
 そういったモニターを心の中に持つことができたら、対人関係のスキルがかなり高い人だと思いますよ。相手を客観的に見ることができるだけでなく、自分を客観的に見て、自分がやってる働きかけが正しいかどうかコントロールすることができるわけですから。
 そういうふうにすれば、相手との関係はすごくうまくいくはずなんです。

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